編入体験談 名古屋大学 電気電子情報工学科 2016

自己紹介

 

[名前] T.N
[出身高専 学科] 沼津工業高等専門学校 電気電子工学科
[学科順位] 1年4位 2年8位 3年5位 4年4位
[受験の年] 2016年度
[受験大学 受験科目]

名古屋大学 工学部 電気電子情報工学科

英語 数学 物理 化学 専門

[併願大学] 東京工業大学 工学部 電気電子工学科 (合格)
[部活や資格] バドミントン部  TOEIC 590点(受験時)

 

受験内容

 

[動機]

進学するなら旧帝大か東工大に行きたいと思いましたが、2年次編入は嫌でした。名古屋市内に実家があるため、通学のしやすさの点で名古屋大学を第一志望としました。受験校が1校だけというのは、さすがにリスクが高いのでもう1校受験しようと思いました。東工大は化学が難しいため、勉強のために受験しました。

[1~4年前期]

高専の定期試験の勉強のみでした。就職するつもりでした。

[4年後期]

9月末、進学に決定しました。TOEICの勉強で規則正しく1日中勉強する生活リズムに矯正しました。高専の定期試験勉強は試験直前の夜に詰め込むという感じだったので、勉強の習慣を変える必要がありましたが、結局生活リズムを矯正するのに二ヵ月かかりました。このときが一番苦しかったです。先輩やネットを頼りに編入試験の情報をひたすら集め、受験勉強の計画を立てました。11月にTOEIC IP(565点)を、12月にTOEIC公開試験(590点)を受験し、その翌日から受験勉強を開始しました。TOEICを使用する大学を受験しない場合、早めにTOEICをやめることも重要です。生活リズムを矯正したおかげで、気が付いたら机に向かっているようになりました。普段は週70時間、冬休みは週100時間勉強しました。

[春休み]

週90時間勉強しました。朝7時半に起きて勉強、食べて勉強、昼食べて勉強、夜食べて勉強、風呂入って勉強、夜12時に寝る、をひたすら繰り返していました。

[5年前期]

卒業研究は一切やらずに週80時間勉強しました。

[5年夏休み]

週90時間勉強しました。

[試験当日]

名大は東横INN名古屋栄を利用しました。1日目は英語、数学、物理、化学の試験でした。休憩時間は短かったです。2日目は専門の試験と面接でした。

東工大は東横INN品川旗の台駅南口を利用しました。旗の台はお勧めです。1日目は数学、物理、化学の試験でした。2日目は英語の試験と面接でした。

[試験内容と勉強方法]

名大は17年分、東工大は20年分の過去問を集めました。英語はあまり過去問を使いませんでしたが、数学と物理と化学は、集めた分はほぼ解きました。

英語

名大は文章読解、和訳、英作文が出ました。公開されている過去問は、本文が載っていません。文は短く、そこまで難しくありません。高校生用の本をひたすらこなせばよいと思います。

東工大は編入試験を持って帰って来れるので、本文が載っている過去問が出回っています。かなり文量が多くて難しいですが、20点とかで受かってる人もいるらしいです。高校生用の本をひたすらこなせばよいと思います。

数学

名大は微積、線形代数、確率、応用数学など、広く浅く難易度は低めという印象です。過去問が公開されています。

東工大は偏微分、重積分、線形代数、あと何か、と傾向がほぼ決まっています。難易度も低めです。過去問が公開されています。編入用の問題集がいくつか出版されているので数学は勉強しやすいです。それらを真面目にやれば確実に取れます。

wolframalphaというツールをよく使っていました。編入試験は答えが公開されていない場合が多いので、wolframalphaで答えを確認していました。使いこなせば非常に便利です。 https://www.wolframalpha.com/ から無料で使えますが、スマートフォンの有料版のアプリをお勧めします。有料版のアプリなら、全ての問題ではありませんが問題の解き方を示してくれます。変な本を一冊買うより遥かに使えます。数学以外の機能もめちゃくちゃありますので、私は今のところ機能の1%も使えていませんが。受験勉強以外でも色々な場面で使っています。

物理

名大は例年力学と電磁気の2問が出題されています。過去問が公開されています。年によって難易度がかなりばらついています。難しい年は本当に難しいです。

東工大は例年力学と電磁気と熱or波動の3問が出題されています。過去問が公開されています。

編入対策としてよく用いられている問題集をなるべくたくさんこなし、いろいろな大学の編入試験の過去問を解いてみると良いと思います。過去問をホームページに公開している優しい大学もあるので、それを利用すれば手軽に編入試験の過去問を解くことができます。ホームページに過去問が公開されている場合、URLの数字を変えるだけで更に前の過去問を見ることができる場合があるので試してみてください。

化学

年によって割合は異なりますが、名大の編入試験は高校化学が主、東工大は大学化学が主です。それぞれ過去問が公開されています。名大は高校生が受験で使用する参考書でほとんど対応できますが、東工大の化学を真面目に勉強しようとすると結構大変です。ですが、編入試験で化学を勉強して本当に良かったと思います。化学で勉強した内容は編入してからも役に立ちます(人によるかもしれませんが)。何より世の中の理系の大学生は最低でも高校化学は網羅しているはずです。当然ですが、化学は暗記科目ではありません。当日の試験でも事故が起こりにくいため、化学を敬遠するのは非常に損だと思います。化学系以外の皆さんも化学を勉強することを強くお勧めします。

専門(名大のみ)

名大の専門試験は、筆記試験のみ、口頭試問のみ、専門試験無しなど、学科によって大きく異なります。私は電磁気、電気回路、電子回路でした。過去問は公開されていません。電磁気はコンデンサに導体を挿入したときの静電容量や力を求める問題、比誘電率の異なる複数の誘電体を挿入したときの電位分布等を求める問題でした。計算が多く、完答できませんでした。電気回路はRLC回路の周波数特性や消費電力を求める問題でした。超基本的な内容ばかりでした。電子回路は、トランジスタの増幅回路をhパラメータにより解く問題でした。少し難しかったですが、高専で使用した教科書で十分対応できました。

[試験の出来]

体感です。

・名大

英語 6割~8割

英語は苦手でしたが、そこそこできたという印象です。

数学 10割

編入用の問題集と過去問を真剣にやれば解ける問題ばかりでした。

物理 9.5割

どこでも見るような問題ばかりでした。何度もやったはずの電磁気学の電荷の問題で凡ミスしました。試験本番はどうしてもミスります。ミスっても大丈夫なくらい勉強すれば良いだけです。

化学 9割

高校化学ばかりでした。特別難しい問題もありませんでしたが、少し時間が足りなくてpHのグラフを書ききれませんでした。あと細かいところを度忘れして、単語が思い出せませんでした。物理同様、何回もやったはずの問題なのに本番で度忘れするとは思いませんでした。

専門 8割

電磁気の小門を1つ、電子回路の小門7つ中2つを間違えました。見直しできなかったのでもう少し間違ってる気がするので8割くらいかな~と思います。

・東工大

数学 10割

場合分けに気を付ければ、大丈夫です。

物理 7割

熱力学以外は、かなり難しかったです。周りも難しかった~って言ってました。力学5割、電磁気7割、熱力学10割だと思います。

化学 6割~7割

非化学系にしては頑張って勉強しましたが、その割には解けませんでした。有機化学は結構解けました。

英語 5割~6割

長文の意味は結構分かりましたが、そこまで解けませんでした。簡単に埋まる問題もありました。

[面接]

名大(10分くらい)

口頭試問はありませんでした。質問は以下の通りです。
・テストの出来は?
・ 学業面でも学業以外でも何でもいいから高専で努力したことは?
・電気以外の得意科目は?
・大学でどんなことを学びたい?
・高専の卒業研究の内容は?
・興味のある名大の先生は?
・高専や大学での勉強をもとに将来実現したいことは?
・東工大も受かったらどっちに進学する?
・逆に質問ある?

東工大(5分くらい)

口頭試問はありませんでした。質問は以下の通りです。

・得意科目は?
・じゃあ今回の数学のテストの出来は?
・志望理由は?
・卒研は何やってんの?
・あとは雑談

[後輩に伝えたいこと]

勉強方法は人それぞれだと思います。私は、家の自分の部屋が一番落ち着いて集中できました。集中できる家では苦手意識があった物理と化学、集中しにくい学校などではもともと好きだった数学、英語はひたすら眠くなるので寝る前に、という感じでした。物理を解くには数学が必要だったり、物理と化学の範囲は熱力学とかが少しかぶっていたりと、勉強する順番も気を付けると効率が上がります。

編入試験はとにかく情報戦です。情報をしっかりと集め、計画を立てることができれば、それを実行できるかは精神力次第です。高専の成績が悪くても、当日の試験を重視する大学を受験すれば良いだけです。大学のイメージで無理だと決めつけ、調べもしないのは非常にもったいないです。SNSも積極的に利用してOBの方に連絡を取ることもおすすめです。一般に難しいとされている大学でも、意外と少ない勉強量で合格しているな~と感じるかもしれません。

[使用した参考書]

使用した参考書や問題集です。全てがおすすめというわけではありません。この他にも高専で指定された教科書を、復習も兼ねて使用しました。参考にして下さい。問題集は1問も、参考書は1頁も飛ばさずに勉強するのが基本だと思います。もちろん、明らかに出ないような範囲を勉強してたら時間がいくらあっても足りません。過去問をなるべく多く集め、範囲を分析することは非常に重要です。

誤植は付き物なので正誤表を必ず確認して下さい。正誤表に載っていない誤植がある場合や、正誤表が公開されていない場合も少なくないので、なるべく多くの本で勉強し、周りの受験生と相談することをお勧めします。

英語

・DUO 3.0(アイシーピー)

・速読英単語 必修編 上級編(Z会)

・速読英熟語(Z会)

・多読英語長文(Z会)

・話題別英単語リンガメタリカ(Z会)※お勧めです

・ディスコースマーカー英文読解(Z会)

・やっておきたい英語長文 300 500 700 1000(河合出版)

・大矢復 英作文講義の実況中継(語学春秋社)

・英語総合問題演習(駿台文庫)

・新・英文法頻出問題演習 Part1 Part2(駿台文庫)

・英文和訳演習(駿台文庫)

数学

・大学編入のための数学問題集(大日本図書)※超簡単な問題からちょい難問まであります

・編入数学徹底研究(聖文新社)※このシリーズは過去問特訓以外にもあります

・編入数学過去問特訓(聖文新社)※模範解答が詳しいです

・ベクトル、行列、行列式 徹底演習(森北出版)※簡単な導入本です

・大学編入試験問題 数学/徹底演習(森北出版)※模範解答が短めなので基礎が身に付いてないときついです

物理

・物理のエッセンス(河合出版)※高校物理です

・名問の森(河合出版)※高校物理です

・ビジュアルアプローチ シリーズ(森北出版)

・大学1・2年生のためのすぐわかる物理(東京図書)※編入試験の問題が載っています

・大学1・2年生のためのすぐわかる演習物理(東京図書)

・弱点克服大学生の シリーズ(東京図書)

・演習力学 セミナーライブラリ物理学2(サイエンス社)※定番の黄色い本です

・電磁気学演習 理工基礎物理学演習ライブラリ3(サイエンス社)※定番の黄色い本です

・基礎物理学演習Ⅰ、Ⅱ ライブラリ工学基礎物理学(サイエンス社)※定番の黄色い本です

・基礎物理学演習(共立出版)※詳解物理学演習上下を薄く一冊にまとめたような本です

・詳解演習 シリーズ(共立出版)※詳しいです

化学

・岡野の化学が初歩からしっかり身につく シリーズ(技術評論社)※超簡単な導入本です

・リードα化学基礎+化学(数研出版株式会社)

・有機化学演習(駿台文庫)※量と難易度がちょうど良いです

・理論化学計算の解き方がよくわかる本(学研マーケティング)

・化学の新研究(三省堂)※辞書です

・化学の新演習(三省堂)※かなり難しいので全部やるのは相当大変です

 (以上は高校化学の本です。以下は高校化学以外の範囲です。)

・理系なら知っておきたい基本ノート シリーズ(中経出版)

・なっとくする シリーズ(講談社)※出来る限りたくさんの本に手を出してみてください

・ボルハルト・ショアー現代有機化学 上、下、問題の解き方(化学同人)※素晴らしい教科書ですが分厚いです

・有機化学演習 基本から大学院入試まで(東京化学同人)※お勧めです

・基礎有機化学演習 新・演習物質科学ライブラリ4(サイエンス社)※編入試験の問題が載っていますが、特にお勧めしません

・シュライバーアトキンス無機化学(東京化学同人)※ちゃんと読んでみるとためになります

・化学熱力学中心の基礎物理化学(学術図書出版社)※反応速度論も少し書いてあります

・アトキンス物理化学(東京化学同人)※図がわかりやすいです

専門

・詳解電気回路演習 上、下(共立出版)