電気通信大学 Ⅱ類 情報通信工学プログラム 2018

自己紹介

 

[名前] ヨッシー
[出身高専 学科]

都立産技高専 情報通信工学コース

[学科順位]

3年 1位
4年 1位

[受験の年] 2018年
[受験大学]  電気通信大学 Ⅱ類 情報通信工学プログラム
[試験科目] 面接
数学口頭試問(微分積分、線形代数から選択)
専門口頭試問(情報、電気回路、電磁気、力学から選択)
[併願] 信州大学
[部活や資格] 吹奏楽部
[ブログ] 僕が書いた詳しい編入記などが落ちています。
https://yoshi12030.hatenablog.com/
[SNS] 質問などはDMかリプでどうぞ
twitter @yoshi12030

 

[動機]
僕は高専の低学年はプログラミングの本を買ってきて毎日パソコンで色んなコードを書いて勉強していた所謂”プログラミングオタク”でした。一方で、高専での勉強では数学と物理が好きだったので、大学では数学と物理とプログラミングが勉強出来る所に行きたいと思っていました。そこで電通大Ⅰ類の情報数理プログラムを見つけたのが、僕が電通大を受けようと思ったきっかけです。正直この時期は、具体的に数理情報の何がやりたいというイメージは自分の中にはあまりありませんでした。
話は変わって僕の高専では4年で量子力学を勉強するのですが、そこで量子力学というものがとても面白いと思い、もっと勉強したいとも思っていました。そこで僕は量子力学と情報を融合したような研究は行われていないのか調べて、電通大で量子情報という分野を研究している先生のインタビュー記事を見つけました。その記事から僕は最終的に4年の終わりくらいの時期にⅡ類の情報通信工学プログラムを受けようと決心しました。
その後、5年の4月辺りに電通大の先生にメールでアポイントを取って研究室訪問をさせていただく事ができました。そこで先生のお話を色々と聞かせて頂いたのですが、そこでの先生のお話がとても興味深く、ますます量子情報を研究したいという気持ちが高まりました。

 

[1~3年]
1年生のときは全く勉強していなかったのですが、2年生の前期中間試験で偶然クラス1位になったのをきっかけに勉強に目覚めて、継続して勉強するようになりました。
この時期は、試験期間以外は勉強よりも部活に専念していて、進路も専攻科に行ければ良いな〜と思っていた。

3年の春休みになってやっと志望校を決めて編入の勉強を始めました。(このときはⅠ類を受けるつもりだった)
最初の頃はひたすら「大学編入のための数学問題集」をやっていました。

 

[4年前期]
4,5月は編入の勉強を継続していたのですが、レポートやら部活やらインターンやらに追われて受験勉強を一時中断し、とにかく順位をキープするために試験勉強を頑張りました。
この辺りで少しずつ編入について先生に相談しました。僕は高専での成績は良かったので電通大には推薦で行きたかったのですが、高専の先生に「電通大の推薦はあまり当てにしないほうが良い」と言われ、「推薦を受けるけど本命は学力なので学力の勉強をする」という作戦で僕の編入受験勉強はスタートしました。

 

[4年夏休み]
部活で「編入の勉強をしたいから休部させてくれ」と顧問に相談したところ却下され、色々話をしたのですが最終的に部活を辞める事になりました。
部活は続けるのがベストですが、自分の将来に関わるので「ああ無理だな」と思ったらバッサリ切る方が良いと思います。

インターンシップが終わった8月頭辺りから編入勉強を再スタートしました。
ここでも数学は「大学編入のための数学問題集」をやり、物理は「基礎物理学演習Ⅰ」をやりました。
「基礎物理学演習Ⅰ」をやっていく中で自分の物理力の無さを痛感し、基礎固めをするために琉球大学の先生が書かれた「よくわかる初等力学」という本を読みました。この本に出会ったおかげで僕の力学の見方が180度変わりました。分厚い本なので、読了するだけで2週間くらいかかった記憶があります。(夏休みだから出来た)

 

[4年後期]
とにかく受験勉強と順位キープの両立が大変でした。授業もサボらずにノートを取っていた人なのであまり編入の勉強は出来ていません。
冬休みに編入の電磁気の過去問を解く演習科目の集中講義があり、受講しました。これのおかげで電磁気の勉強の指針が立てられました。

この辺りから英語の勉強を始めたのですが、全く上達しませんでした。未だに編入試験でTOEICを使っていない学校は結構ありますが、TOEICが使えない学校を志望する人は本当に早めに勉強したほうが良いです。(大学編入試験で問われるような)本当の英語力を高めるのは時間が滅茶苦茶かかります。僕はこの時期にとにかく文法の勉強をしていました。(コレのおかげで英作文はそこまで苦労はしなかった)
(勉強量:1ヶ月辺り120~160時間)

 

[春休み]
人生で一番勉強した時期です。死にそうになりながら勉強しました。一時期エコノミー症候群になりかけました。
この時期から実際に数学やら物理やらの過去問を解いていた気がします。
線形代数のベクトルの勉強は苦労しました。電通大のベクトル空間は難しいという定評があり、普通の教科書や演習書には載ってないような問題がよく出ます。僕は高専でベクトル空間の授業があったのでまだ良かったのですが、そうじゃない高専の人は大変だろうと思います。ベクトル空間に関しては過去問を演習書の代わりにして解いていました。
物理は「弱点克服 大学生の初等力学」や「弱点克服 大学生の電磁気学」などをやりました。この参考書は滅茶苦茶オススメで、これからの編入物理の参考書の主流になるだろうと期待しています。ただし誤植が多いです。
(勉強量:1ヶ月辺り300時間くらい)

 

[5年4月]
授業が始まるので学校と授業の両立が大変でした。結局僕は勉強量が結構落ちています。study plusの友達は上手く授業中に受験勉強が出来ている方がいてとても羨ましかったです。
この時期にようやく滑り止めを信州大学に決めました。(遅い)
信州大学の数学は電通大の数学と問題の志向が少し異なるため最初は結構焦りました。そこで「編入数学過去問特訓」という本で一般的な大学編入の数学の過去問を勉強してとにかく慣れました。
(勉強量:284時間)

 

[5年5月]
ここから面接練習や口頭試問練習を始めます。面接練習は色々な先生にやって頂き、とにかく先生の前で自分の事について喋ることに慣れるようにしました。面接練習についてはすべきか否か色々と意見がありますが、高専生は喋るのが苦手なので、とにかく喋る練習はしておいた方が良いと思います。(喋る練習は1人でも出来ます)
(勉強量:233時間)

 

[試験当日]
電通大への道中は滅茶苦茶緊張して心臓が止まりそうでしたが、電通大に到着してからは、面接の場所に連れて行って下さる付き添いの方との会話が盛り上がり、とてもリラックスできました。

 

[面接]
電通大の面接官の先生方は基本的に優しい方が多く、面接試験も和やかでとても話しやすい雰囲気でした。対策としては、編入の面接で一般的に聞かれるような質問の準備をしておけば大丈夫だと思います。面接官の先生は3人でした。
以下は質問内容を書いておきます。

・高専でやっている研究と電通大に入ってやりたい研究は?
卒研内容に関しては何個か質問がありました。

・量子情報を研究するためにはどんな勉強をすればいいと思う?
志望理由で量子情報をやりたいと言ったので聞かれました。

・量子情報を知ったきっかけは?

・将来はどうしたい?
研究者になりたいと答えました。

・研究していくには英語が必要だけど、英語はどう?
TOEICの話をしたら「TOEICだけじゃないんだけどね〜(笑)」という話をされていました。

・勉学以外で頑張ったことは?
吹奏楽部に所属していたのでそのエピソードを言いました。

・楽器は何をやっていたの?
このような質問も普通に飛んで来るので嘘を言うのはなるべく避けましょう。

最後に何かありますか?
正直この質問の答えは何も考えていませんでした。
即興で「どの研究室に配属されても研究室が出来るようにしていきます」みたいな事を言いました。

 

[数学口頭試問]
微分積分と線形代数の問題があり、そこから1つ問題を選びます。僕は線形代数を選びました。面接官の先生は3人で、計算が間違っていると教えてくれます。僕は削除された問題を除き全て答えられました。

(1)固有値の定義を説明せよ
固有値の定義式
Ax = λx(ただし x ≠ 0)
を説明すればOK

(2)A(4×4の正方行列 成分に文字aが含む)の行列式

(3)Aが固有値0を持つときのaを求めよ
固有方程式 det(A−λE) = 0 のλに0を代入すると、det(A) = 0 となるので(2)の結果が使える

(4)Aの固有値0に対する固有空間の基底を求めよ
面接官の方が「基底って知ってる?」とわざわざ聞いてくれました。

(5)→なぜか削除

 

[専門口頭試問]
僕は元々電磁気を選ぼうとしていたのですが、電磁気であまり勉強していない円筒抵抗体の問題が出ていて焦りました。焦った結果なぜか血迷って力学を選択したのですが無事死亡しました。僕は(3)まで先生の誘導で解けたのですが、(3)を解いたところで先生に「本当にそれで合ってる?(合っているんだけど理解してる??という意味)」と聞かれ僕が物理現象を理解出来てないことがバレました。先生は最後に「惜しかったですね〜」と言って下さったのですが、壊滅的であることには変わりません。面接官の先生は4人でした。

壁に固定されたばね定数kのばねとそれに繋がれた質量mの板で質量Mの球を発射する問題です。
(1)ばねを自然長からx0だけ縮めたときの弾性エネルギーを答えよ。
(2)手を話してばねが自然長からxの位置で速度がvになったとする。そのときの系全体のエネルギーを求めよ。
(3)球と板が離れた時の自然長からの位置を答えよ。
(4)そのときの速度v0を求めよ。

今考えてみると簡単な問題なのですが、口頭試問になると解法が全く思い付かなくなります。推薦試験前に時間があるなら、専門科目をひと通り復習してどの分野でも出来るようにしておくのがオススメです。

 

[後輩に伝えたいこと]
僕は推薦で電通大に合格することが出来ましたが、推薦というものは(特に編入の推薦は)絶対に受かるという保証があるわけではありません。僕は推薦だろうが学力だろうが大学に編入するという学生である以上は勉強するべきだと思っていますし、しないのであれば編入する意味があまり無いのではないかとも思っています。また、編入してから高専以上に大変な生活になる編入生も結構いますので、「編入は簡単だぞ〜」という一部の人の意見に左右されるのではなく、自分の将来の為にも勉強をして学力を伸ばしていくべきです。
編入はとても情報が少ないので、一部の人の意見が錯綜して編入したい受験生が勉強について惑わされてしまうことはあるかも知れませんが(自分の高専でもOBの体験談発表でこのようなことがありました)受験に関しては自分にストイックになって「楽をしよう」という気持ちから自分を遠ざけていく方が自分のためにも良いかと思います。
余談にはなりますが、僕が受験時に活用していたものにSNSのように自分の学習記録を投稿していくStudyplusというサービスがあります。僕も登録して他の高専の編入生と繋がっていたのですが、一緒に勉強する仲間の存在というものはとても大きく、受験勉強の励みにもなりましたし、他の編入受験生がどんな勉強をしているか知れるという点でも良く、僕もよく他の方の勉強などを参考にしていました。また、自分の勉強時間を測るということは結構効果的で、実際僕もStudyplusで時間を記録するようになってから「時間を無駄にしないように」という意識が高まりました。Studyplusは合う人合わない人いるかと思うのでよく吟味して活用してみて下さい。
最後に、受験は物凄く大変ですけど、合否に関わらず受験勉強でやったことは今後の自分に対して絶対プラスになると思うので、そのことを確信して受験勉強に取り組んでいって下さい。編入を目指して勉強している皆さんのことを僕も応援しています。

 

[おすすめの参考書]
他の方があまり紹介していないものを紹介します。
前野昌弘 著 「よくわかる初等力学」
石川裕 著 「弱点克服 大学生の初等力学」 「弱点克服 大学生の初等力学」