編入体験談 名古屋大学情報文化学部 2017

自己紹介

 

[名前] S.K
[出身高専 学科]  松江高専 情報工学科

 

■志望大学とその合否

 

名古屋大学情報文化学部社会システム情報学科心理システム系 合格

筑波大学情報学群情報科学類 合格

豊橋技術科学大学 GAC 一般情報・知能工学課程 合格

 

受験内容

 

 ■4 年次の学力

 

TOEIC 815 点(1 月) クラス順位 7 位

TOEIC は 10 月に初めて IP テストを受けて 535 点、1 月にまた IP を受けて 715 点、 1 月に初めて公開テストを受けて 815 点でした。

クラス順位は 4 年になって落ちました。周りの人が勉強を頑張り始めるからです。編 入では 4 年次の成績が重視されるのでここでしっかり好成績を取っておくことが編入生 の最初の目標になると思います。特に数学はどうせ編入試験の為に勉強をすることにな るので、数学通論の授業で毎回 100 点を目指すと良いと思います。どうせ編入試験前に 同じだけ勉強するのなら早めにやって成績も上げておくと良いと思います。僕はそれを していなかったため後々になって後悔しました。

 

■勉強期間とその内容

 

 

[4 年次 11 月~3 月]

1 日平均 1~2 時間

編入試験の事を意識し始めました。この時期には第 1 希望は確定していたのですが、 第 2 希望以降がぼんやりとしか決まっていなかったので後で苦労することになりました。 この時期には受ける大学についてしっかり調べて確定させておくことが一番大事だと思 います。この時期の勉強は TOEIC しかしていません。

・英語

 

TOEIC のみです。まず、キクタンのアプリを入れて TOEIC990 までやりました。基 本的には TOEIC880 までの単語で十分対応出来ます。並行して公式問題集をやりました。 TOEIC で一番の参考書は結局公式問題集だと思います。ある程度単語を覚えたらひたす ら公式問題集を解くことが重要です。また、TOEIC は割と小手先のテクニックが有効で す。英語の参考書ではなく TOEIC のテクニックが書いてある参考書がたくさんあるの

でそういうものも一度読んでおくと良いと思います。

 

[4 年次 春休み]

1日平均 3時間

この時期からようやく編入に向けての勉強を真面目にやり始めました。この時期以前は TOEIC の勉強をやっていたくらいで 1 月で 800 点取ってからは何もしていませんでした。 春休みに入る前に友達と時間を決めて勉強する約束をしたのでなんとか春休み中は勉強 出来ていました。この約束が無かったら自分がどうなっていたかと思うと怖いです。ま た、この時期から StudyPlus というアプリで自分の勉強時間を記録し始めました。最 初は面倒だと思っていましたが、アプリを開いたらある程度は勉強しようという気持ち が働くのと自分の勉強時間を後になって見返せるのが大きかったのでお勧めします。

 

・数学

 

僕の受ける大学に「高校程度の数学」が出る大学があったのでその辺の復習から初め ました。「大学・高専生のための解法演習 基礎数学」で復習しました。終わってみると この勉強は全く役に立ちませんでした。また、評判の良いマセマのスバラシク実力がつ つくシリーズの微積と線形代数を読みました。忘れていた微積や線形代数の基礎を公式 的にではなく理屈を理解しながら学べるので一番最初に手をつける参考書としては良い と思います。春休み後半には「編入数学徹底研究」をやり始めました。確か微積の最初 の方をやっている最中に春休みが終わりました。

 

・英語

元々英語は得意だったのでなめてかかっていました。「速読英単語 必修編」と「速読

英熟語」を読みました。ある程度単語を覚えた後は単語の知識より熟語の知識の方が重 要だと思っていたので「速読英熟語」で出て来た知らない熟語をノートに写して後から 見ていました。一通り終わったら「ポレポレ英文読解プロセス 50」をやりました。この 参考書が難しく、何度も読みました。

 

[5 年次 4~5 月]

1 日平均 2~3 時間

研究室に配属されたり、授業が始まったりして勉強時間は減りました。この時期に第 2、 第 3 希望の予定だった大学が受けられないことを知り慌てて他の大学を調べました。同 じようなことにならないよう気を付けて下さい。

 

・数学

 

「編入数学徹底研究」を何周もしました。数学の勉強はほとんど徹底研究だったと思 います。たまにマセマの参考書を読んで理解を深めました。徹底研究は 3 周以上はした と思います。徹底研究が完璧になったので「編入数学過去問特訓」に手を出しました。 ・英語

特に何もしていません。引き続き速単シリーズを図書館から借りていましたが開くこ とは無かったと思います。

 

[5 年次 6 月]

 

1日平均 3時間

豊橋 GAC の受験がありました。といっても TOEIC 提出と小論文、面接だけなのでそ こまで負担ではありませんでした。TOEIC が高い人は滑り止めとして最適だと思います が、今年は 800 点取ってても落ちた人がいるみたいなので面接の比重も大きいかもしれ ないという点は注意して下さい。ちなみに英語面接があります。

 

・数学

 

徹底研究と過去問特訓の難しい問題だけ交互にやっていました。筑波の過去問や他の

大学の過去問をしてみたり「編入数学徹底演習」をやってみたりと、とにかく見たこと の無い問題を解いて未知の問題に対応出来るようにしました。試験目前にはインプット よりもアウトプットした方が良いみたいなことを誰かに聞いたような気がするのでそん な感じでやっていました。

 

・英語

特に何もしてません。英語が必要な試験は 8 月末にある名古屋なので筑波が終わるま

では英語をするつもりはありませんでした。

 

・専門

 

筑波を受けることになったのでとにかく専門を復習しました。やさしい C から読み始 めるほど切羽詰まってました。ある程度思い出したら「定本 C プログラマのためのアル ゴリズムとデータ構造」を読みました。この本を完璧にすれば筑波の試験範囲はカバー 出来ると思います。並行して筑波の過去問を解きました。最初に解いた時には本当に訳 が分からなくて焦りました。

 

[5年次 7月]

 

1日平均 3時間

筑波の試験当月でした。試験前は驚くほど勉強しなくなっていたにも関わらず妙に 落ち着いていました。筑波への移動日の前日に研究室でいつまでもいつまでも友達と 絵しりとりをしていた時は IQ が猛烈に下がっている気分になって明後日の試験絶対 落ちたなと思っていました。試験前の人間の精神状態は異常です。

 

・数学

 

自分の出来ることはやったと思っていたので何度も解いた問題をもう一度解いて安心

していました。具体的には徹底研究と徹底演習をやっていました。この時期に新しい問 題を解くのは悪戯に自信を無くすことになりかねないので僕はお勧めしません。 ・英語

筑波の試験が終わってからはもう一度ポレポレを読んだり名古屋の過去問に手を出し ました。

 

・専門

 

引き続きアルゴリズムとデータ構造を読んだり、筑波の過去問を解いたりしました。

過去問の分からないところを友達とあーだこーだ言いながら解いているときはすごく楽 しかったです。また、僕はしていませんが実際にプログラムを組んで過去問の結果を確 かめている友達もいました。基本的にはそうした方が良いと思います。

 

[5年次 8月]

 

1 日平均 2~3 時間
筑波の合格が分かったので死ぬほど気が抜けました。この時期に StudyPlus での勉強

の記録をやめたので正確な勉強時間はわかりませんがもしかしたら 1 日 2 時間以下かも しれないです。とにかく数学力を落さないようにということと英語の長文を読めるよう にしようと思っていました。本命の試験前でしたが筑波が受かっていたこともあり落ち 着いて受験出来ました。ただ、名古屋へ移動するときにあろうことか最寄駅から逆方面 への電車に乗ってしまい危うく試験を受けられなくなるところでした。あの時の自分は 何を考えていたのか分かりません。

 

・数学

初心に帰りまだ徹底研究をやっていました。僕の編入数学は 9 割方徹底研究でなんと

かした気がします。それくらい良い本だと思います。

 

・英語

 

友達が貸してくれた英語長文精講を読んでいました。半分くらいまで読みました。英 語は過去問が 2 年分あったので両方とも解いて問題の長文を全て和訳しました。解いた 過去問を先生に見て貰ったところ全て合っていたので英語は大丈夫だろうと思ってそれ 以降はあまり勉強していません。僕が受けた名古屋大学情報文化学部は英語の試験が辞 書持ち込み可なのでかなり難易度は低いです。

 

・小論文

 

名古屋大学情報文化学部は小論文の試験があるので過去問の小論文をして先生に添削

してもらいました。3 回くらいお願いしたと思います。

 

○豊橋技術科学大学 GAC について ・志望理由、大学編入の経緯

 

今年は専攻科の入試と筑波大学の入試の日程が被ったため筑波を受ける人は専攻科の 代わりの滑り止めを受験する必要がありました。豊橋 GAC の入試は TOEIC のスコア、 小論文、面接のみなので特別新しい科目を勉強する必要も無いということで選びました。 また、この学科では英語に力を入れており留学生とシェアハウスをしたり、英語で授業 を受けたり、海外で半年くらいインターンが出来たりします。外国や英語に興味がある 人にはお勧めです。実際、受験に行った時に色々な国の人と話せてすごく面白かったで す。

 

・試験について

 

面接

3 人の先生方に囲まれての面接でした。僕が受験生の中で一番最初に面接を受けたか らなのか先生方の質問も割とたどたどしかったことを覚えています。まず志望動機を 聞かれましたがその後は好きな数学の単元、現代日本の英語教育を向上させるにはど うしたらいいか、これまでに情報系で何かコンテスト等に参加したことはあるか、等 先生方の思いついたことを聞かれました。どんな質問が来るかは予想出来ません。ま た、最後に英語での面接に切り替わり、自分の持つ技術を将来どのように活かしたい かということを英語で聞かれました。それに対してこちらが答えたことをさらに質問 される形で進みました。なんでもいいので沈黙の時間を作らないように話し続けるこ とが大事だったと思います。

○筑波大学情報学群について

 

 ・志望理由、大学編入の経緯

TOEIC のスコアが使えるというところと確約書などの兼ね合い、そして情報系では 随一の大学ということで受験しました。僕は心理系の分野を勉強したいと思っていたの で総合大学でかつ、他学類の授業も受けられる筑波大学なら心理の勉強も出来ると思っ たことも大きな理由です。

・試験について

英語 10 割
筑波の英語は 730 点くらいで満点換算らしいです。僕は 815 点のスコアを提出しま

した。 数学 7割

問題は微積が重積分で円柱の体積を求める問題と偏微分を用いた証明、線形代数は 筑波としては珍しく固有値固有ベクトルを用いた問題でした。完答しましたが、円柱 の体積を求める問題が微妙なのと固有値固有ベクトルの問題の一番最後を間違えたの で自己採点は 7 割です。去年までは筑波の数学は段々と難化しているように感じてい ましたが今年はかなり簡単だったと思います。

専門 10割 線形リストを使ってソートする問題と効率の良い二分探索を探す問題でした。こち

らもやはり例年と比べると簡単だったと思います。アルゴリズムとデータ構造を読ん でいた人は大体解けると思います。

○名古屋大学情報文化学部について

 

 ・志望理由、大学編入の経緯

僕は高専で情報を専攻しつつも心理学などの文系の科目にも興味があったため、高専 で培った情報系の知識を活かしつつ心理学を学べる学校として名古屋大学情報文化学部 は唯一無二の大学でした。編入説明会で情報文化学部を知って以来揺るがない第一希望

になりました。心理学以外にも統計学や法律学、経済学、社会学、地理学、メディアア -ト等情報系の大学では学べないようなことが学べます。興味のある人は一度調べてみ て下さい。
・試験について

英語 10割 ドローンに関する英文の長文読解でした。辞書持込み可でしたが、確かめにしか使

いませんでした。時間はたっぷりあるので何度も確かめました。 数学 10割

大問 4 つの中から 3 つ選ぶ形式でした。上の 3 つを選びました。不定積分の問題、 絶対値の付いた関数のグラフを書く問題、行列の部分空間とかカーネルとかの問題で した。徹底研究を完璧にしていれば十分対応出来る問題でした。絶対値の付いた関数 に関しては徹底研究には類題が無かった気がします。

小論文 東日本大震災に引き続いて起こった原発事故についての声明を読み、指摘されてい

る教訓を 400 字でまとめる小論文と、「数学的な見方を活かしつつ合理的な判断ができ るような国民」を育てるために数学教育を改善する方策を 400 字で述べる小論文でし た。時間内にしっかりと書き終えました。

 

3.受験を終えて、後輩へ

 

まず、ここまで読んでもらった後輩達には悪いのですが僕の編入体験記はあまり良いお 手本とは言えません。5 月あたりになって急に進路を変更したり、勉強もあまりせず、計画 性を欠いた酷い受験生活だったと思います。それなのに何故僕が合格出来たのかというと TOEIC を有効活用したという点が大きいです。そこで、第一希望が TOEIC を使う大学の 人もしくは英語が苦手だけど大学に行きたいという人向けに個人的な編入試験の必勝法を 書いておきたいと思います(あくまでも個人的な考えです)。

まず、受ける大学を 4 年生の年末までには決めておきましょう。ぼんやりとではなく、 先生や先輩などに相談して確定させてしまいましょう。この際注意する事は試験科目が本 命と被っているか、滑り止めの大学の入学確約書の提出は本命の合格発表よりも後か、試 験は受験可能な時期に行われるかなどです。ここで、英語受験が TOEIC で代用出来る大学 を選びましょう。こうすることで TOEIC で一度高得点を出してしまえば英語の勉強をする 必要は無くなります。次に出来れば春休みまでに遅くとも春休み中には TOEIC 公開テスト で 700 点以上を取りましょう。これは大抵の編入試験に TOEIC を採用している大学で 100 点満点中 90 点以上に換算される TOEIC のスコアです。学校で受けられる TOEIC IP のス コアは提出出来ない大学があるので公開テストを受ける必要があるかどうかはしっかり調 べておきましょう。TOEIC で 700 以上なんて無理だと思う人や自分は英語が苦手だから TOEIC は無理だと思っている人がいると思いますが、編入試験の英語の試験で 90 点以上 取る方がよっぽど無理です。僕はむしろ英語が苦手な人ほど TOEIC を活用すべきだと思い

ます。TOEIC は努力さえすれば英語が苦手な人でも着実にスコアを上げることが出来ます。 春休み中盤以降からはひたすら数学をしましょう。徹底研究を完璧にすることをお勧めし ます。並行してその他受験に必要な科目を勉強しましょう。英語の勉強をする必要が無い のでその分他の科目に時間が割けます。他の受験生に差をつけるつもりで頑張りましょう。 後は試験を迎えるだけです。簡単に書きましたが大体こんな感じの受験が理想だと思いま す。

受験生活についてですが、僕は見て貰ったらわかる通りあまり勉強ばかりという生活で はありませんでした。普通に友達と遊びに行ったり、家でだらだらすることも多々ありま したが勉強は生活習慣の一部としてしっかり組み込んでいました。常に自分に必要な勉強 を必要なだけやっていたので結果的に合格に結び付けることが出来たと思います。色々と あまりためにならない話をしてきましたが一つだけ確実に効果のある勉強法を教えます。 それは友達と一緒に勉強をすることです。自分のすぐそばに真剣に勉強をしている人がい るとサボろうという気にはなりません。お互いがそう考えるので友達と勉強していると自 分の限界よりも遥かに長く、濃い勉強が出来ます。長期休暇などに集合時間と解散時間を しっかり決めて部活のような感覚で勉強するととても良いと思います。自分の生活ルーティンに勉強を組み込むことにもなるので仮に友達と勉強をすることが無くなっても勉強を する癖は身に付きます。