編入体験談 東京大学工学部 2016 (小山太郎流 supikiti氏)

以下の編入体験談は小山太郎流より管理人の許可を頂き、引用しています。

supikiti氏(29年度合格)の体験談!

 

2016年7月に東大編入合格した、supikiti氏から体験談第1号が送られました。
福島高専はyoshidars(H25)氏の後輩だそうで。
受験番号も最後で今年の受験人数を教えてくれました。
体験談書きたいメールは2番目でしたが、送ってきてくれたのが一番目だったので第一弾ということになりました。
あ、だからといって来年から一ゲットするためにあらかじめ書くとかそういうのいらないですから
試験勉強に集中お願いしますよ!!
っと、体験談に早速行ってみましょう。
2016.07.31 更新

~小山太郎流~に報告メール着

supikiti氏:
こんにちは!福島高専 電気工学科のものです
今年度の東京大学工学部 システム創成学科の編入試験に 合格いたしました! 以前東大編入したyoshidarsさんの後輩です!
こちらのサイトには2年の後半から毎日のように訪れ 先輩の体験談一人一人の内容をほとんど暗記するほど読みました 私も後輩のために合格者の一人として役に立ちたいので私の体験談も載せて頂けないでしょうか? もうすでに出来上がっており、すぐさま送れる状態です 少しでも後輩の力になりたいです よろしくお願いいたします!
小山太郎:
はいどもっ!! 合格おめでとうござんっす!! yoshidars氏の後輩ですか。どれどれ・・あぁもう4年も経つんですね。 時が経つのは早い! もちろん体験談お待ちしておりますよ~~ ひょっとしたら第一弾になるかもです!
supikiti氏:
それでは体験談を送らせていただきます! あだ名は、supikiti でお願いします! studyplusというアプリで使っていたあだ名なもんで笑 よろしくお願いいたします! 至らない点があればすぐ加筆修正いたします
小山太郎:
はやっ!の第一弾になりますね^^ ちょっと文量が多いかな?くらいなので問題なしでしょう。 加筆より減筆のほうが嬉しいかも笑

【きっかけ】

高専1年の頃は、長岡技術科学大学に入学しようと思い、見学までしました。進学を考えたきっかけは、高専2年の頃に京都大学准教授(茨城高専卒)の方が講演に来て、2年の頃から猛勉強したら東大・京大・東工大に受かったと話をされ、自分もやればうかんじゃね?っていうノリで勉強を始めました。初めは東工大をなんとなく狙ってました。

【初期状態】

高専1年ー4位
高専2年ー10位
高専3年ー3位
高専4位ー8位
頭が悪すぎてsin, cos すらまともにわかりませんでした。 本気で勉強し始めたのは2年の夏休みからですが、その直前の前期成績は10位でした。

 

【2年夏休み】

【英語】
なし

【数学】

何をやればわからなかったので、とりあえず新訂 微分積分 1 を夏休みまるまるかけて積分の章全部を独学で予習しました。

 

【2年後期】

1時間
【英語】
この頃からマンツーマンの塾に入りました。英語の先生に入学テストとして長文問題をやらされ、出だしの単語recyclingの意味すらわからず、なにこれ?自転車こぐこと?(サイクリングと勘違いした)と思うレベルで先生もあきれてました。塾では英語長文―高校上級用 (発展30日完成 (22)) の問題集を自分で長文全訳して先生に添削してもらう、といった形で指導してもらってました。この作業を一年間通してやってもらっていたため、後々東大の英文和訳は対策しなくても楽勝でした。

【数学】

こちらもマンツーマンの塾に指導を依頼しました。4年になるまでに高専の数学全部終わらせることを目標に指導してもらいました。夏休みに積分は終わっていたため、2年の春休みまでに微分積分2 の教科書の微分方程式に入る前まで教えてもらいました。 春休み中には偏微分・重積分が終わったので、すぐわかる微分方程式 という参考書を使って微分方程式を教わってました。

 

【3年前期】

2時間
【英語】
引き続き長文読解の和訳を添削してもらってました。前の問題集は終わり、新しく徹底20日間マスター英語長文応用編 を使ってました。またNext Stage 英文法・語法問題 3rd edition を一周しました。

【数学】

引き続き塾で3年始まってからは応用数学 の教科書を使い、ベクトル解析を教わってました。

 

【3年夏休み】

2時間
【英語】
引き続き長文読解の和訳を添削してもらってました。新しく、集中2週間完成 英語長文(高校上級用) (集中2週間完成 (22)) を使ってました。

【数学】

ベクトル解析が終わったので、ラプラス変換をやさしく学べる ラプラス変換・フーリエ解析 増補版 の問題集で習ってました。

 

【3年後期】

3時間
【英語】
9月末のTOEIC ipで550点を取りました。10月に、自分の英語力が上がり自ら勉強できるようになった理由から塾を辞めました。語彙不足を感じ、【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略) のrank2まで覚えました。

【数学】

10月までにすぐわかる複素解析 という問題集で複素解析を一通り教えてもらいました。その後、英語と同じ理由から塾を辞めました。この時、フーリエ解析以外高専の数学全部学んだ状態でした。それからは、復習に努めました。

 

【4年前期】

8時間
この頃から全国の高専で東大志望の方とラインでグループを組むようになり、情報交換などをしてました。また、「東大めざしてるって言えばカッコよくね?大は小を兼ねるっていうし」という理由から志望を東工大から東大に変えました。また何年か前に福島高専から東大に受かった先輩がいたことに気づき、モチベーションが上がりました。ちなみにその先輩がH25体験談を投稿したyoshidarsさんです。studyplusというアプリで記録を始めました。
【英語】
DUOをやり始めました。1ヶ月程度で一周はしましたが、自分になぜか合わなかったのですぐにポイしました。ビジュアル英文解釈 part1 も手をつけましたが、簡単すぎてすぐにポイしました。その後英語の勉強は4年の夏休みまでほとんどやっていません。

【数学】

4年の4月に明解演習微分積分 (明解演習シリーズ) をちょっとやりました。これも細かすぎてやる気が起きずすぐにポイしました。夏休み前までこちらも何もしていません。
【物理】
物理も始めました。スバラシク実力がつくと評判の演習力学キャンパス・ゼミ をやってました。半分進めたのちポイして、演習力学 (セミナーライブラリ物理学 (2)) の方をこれも半分進めポイしました。

 

【4年後期】

8時間
studyplusというアプリでH28年度編入のまつさんに話しかけ、様々な編入に役立つ情報をいただきました。この出会いがなければ、自分は確実に落ちてました。
【英語】
英検準1級英単語大特訓(CD BOOK) で語彙力強化をしていました。半分ほどやりました。ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式 も半分ほどやり、ほとんど初見で楽勝に全訳でき、すぐにポイしました。

【数学】

この頃から確率を細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本) で勉強しました。1周し、よくわかりました。
【物理】
物理のエッセンス 力学・波動 (河合塾シリーズ) を一周しました。

【4年冬休み~春休みまで】

4時間
この頃はマイコンのコンテスト準備に追われ、毎日4時間程度しかできませんでした。
【英語】
引き続き、英検準一級英単語大特訓(CD BOOK)で語彙力強化をしていました。12月のTOEICで730をとりました。例解 和文英訳教本 (文法矯正編) --英文表現力を豊かにする の2週目をしました。理系のための英語論文執筆ガイド(この本は個人的にためにならなかった)を一周しました。

【数学】

演習 関数論 (サイエンスライブラリ―演習数学) を一周ほどしました。その後線形代数の不足を感じ、大日本図書線形代数、新線形代数問題集 を一周したのち、線形代数の総仕上げとして、ベクトル・行列・行列式 徹底演習 を一周しました。大学編入のための数学問題集 を微分方程式、線形代数、複素関数の章をやりました(この本はC問題以外は簡単すぎて東大では役に立ちません)。編入数学徹底研究ー頻出問題と過去問題の演習を少しやりましたが、これも自分に合わずポイしました。
【物理】
名問の森物理 力学・熱・波動1 (河合塾シリーズ) を2周回しました。高校物理(力学)は完璧だと思ったので、基礎物理学演習 (1) (ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1)) の力学のところを一周しました。

 

【4年春休み】

この時期は大学編入を決定付ける期間であるため必死に勉強しました。ですが15日あたりから漫画にハマり堕落しました。それ以降勉強時間5時間ほど。
【英語】
鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁 を1周回しました。この本は他のどの単語帳より語彙を網羅しており自分にぴったりでした。分厚すぎてカッターで5等分して持ち歩いてました。春休みは単語力強化に努めました。

【数学】

細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本) の2周目をしました。
【物理】
演習力学の要所要所だけ復習してました。

 

【5年4月~5月】

この時期で自分が物理の電磁気を全く準備していないことに気づき、自分の愚かさを呪いました。過去問の物理がぱっと見全く解けなかったので、電気科を受けるはずが第一希望を2科目受験のシステム創成学科に絞りました。
【英語】
過去問を今まで自分の実力が分かってしまうのが怖くて現実逃避をしてたのですが、さすがにこのままではやばいと思い、直近5年分を解いてみました。手応え的に英語長文、英文和訳は9割とれたのですが、英作がやばいことに気づき(遅すぎる)、大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編 を2周、大学入試最難関大への英作文―書き方のストラテジー を例文丸暗記しました。この二冊が抜群に効きました。この頃、英語の先生に過去問添削をことごとく断られ、結局英語の試験の添削は一度もやってもらってません。

【数学】

こちらも過去問を解いてみたところ、直近5年分は添削してもらい7割前後取れていたので安心し、過去問をH12年度からじっくり解き直しました。

 

【5年6月】

 

【英語】
東大の英作文の文章、答えを丸暗記し、東大英作のパターンを掴みました。この頃から灘高キムタツの東大英語リスニング (英語の超人になる!アルク学参シリーズ) を寝る前1時間ほど聞いておりました。自分で解いた過去問を先生にみてもらえなかったので自分がどれくらい点数取れるかもわかっていませんでした。とても不安でした。

【数学】

H12年度からの過去問を全て終わらせ、良い時9割、悪い時5割、平均7割の出来で、合格圏内は超えてました。良問を何回も解き直し東大数学のパターンを掴みました。

 

【試験】

東大受験でおなじみのフォーレスト本郷に泊まりました。東大試験2日前に、首都大学東京、前日に千葉大学を受験していたため、東大前夜は全く緊張せず11時にぐっすり就寝できました。 当日の昼食は、東大受験する方と食べ、その方も編入試験に合格しました。

 

【英語】

内容は他の方の物を参考にしてください。試験中、無我夢中でほとんど覚えていません。
1. 穴埋め5問、他は内容についての◯×問題でした。一文一文は聞き取れたのですが、全体のイメージを捉えるのに苦戦し、全体として8割くらいでした。
2. 例年より本文全体が多く、2ページにわたっていました。訳すのは全部で20行ほどでした。非常に簡単で、20分で終わりました。出来は9割。
3. 例年より少しだけ傾向が変わり、難しかったです。クリントン国務長官的な単語が出てきてうまく訳せず、crinton congress とあまりにもふざけた訳を書きました。15分くらいで出来は5割ぐらい。
4. 燃料電池に関する内容でfuel cellの種類がたくさん出てきて頭が混乱し、うまく内容をつかめませんでした。30分使い、出来は6割ぐらい。
5. 自由英作文の対策は前日3時間ほどしかしておりませんが、今年から傾向が変わり、長文(ES細胞、iPS細胞のメリット、倫理上のデメリットに関する文)を読み、穴埋め一文、筆者の考えを要約せよ一問、またiPS細胞についてのメリット、デメリットを考慮した上でのあなたの立場を100文字程度で記述せよ、といった問題が出ました。どれも書けるだけ書いたので結構点数もらえたと思います。30分ほどで出来は7割。
余談ですが、試験監督が残り15分ですと言った後の受験生のペンを殴り書く音が凄すぎて、これが東大かと感じました。英語はまずまずの出来だったので、次の数学頑張らなきゃと意気込んでました。

 

【数学】

1. 過去トップクラスに簡単な微分方程式の小問集合でした。同次形、RC直列回路の過渡現象で出てくる解を出す2回微分方程式、微分方程式を行列で解くもの、の3つでした。15分ほどで出来は8割
2. 密度関数Fの微分方程式を解き、その後累積密度関数fを求めいろいろやらされる問題。最初の微分方程式は非常に簡単なものだったが計算ミスで解けずその後の問題白紙。すぐに諦めたため時間を10分もかけずに出来は0.5割で終了。
3. 半径rcの円の内側に半径rmの円を設置し、回転させた時の接する点pの軌跡の座標、概形を書く問題。あとで、内サイクロイドという名前が付いていることに気づいた。?の座標の定義からミスをし、それに気づかぬまま最後まで解いた。定義は間違っているものの、解答の流れが当たっていたためおそらく部分点を大量にもらえた。奇跡的に概形は当たっていた。30分ほどで出来は5割。
4. z=e^iθの変換で式を変形し、留数定理から解を出す典型的な問題二問。二問目の方の後半の留数を出す際に計算ミスをし、出来は20分ほどで8割。
5. 行列式の(i,i)=a.(i,i+1)=b,(j+1,j)=c,|i-j|>=2の時、(i,j)=0のn次行列式の小問集合を解き、最終的に3項間漸化式を解くことにより最終回を出す問題。東北大の過去問に同じものがあり解法は覚えていたため、出来は20分ほどで10割。
第2、3問目が壊滅だったので結果が出るまで絶望してました。東北大の試験が8月に迫っていましたが、全く手をつけられませんでした。1次に受かった時は、20年の人生で最高の瞬間でした。すぐに英語面接の対策を含めた面接特訓を開始しました。
面接は英語面接はなく、面接官10人程度、面接時間は10ー15分でした。面接官との距離が1m弱ほどしかなく近くてちょっと緊張しました。僕は面接順番が最後でしたので3時を過ぎておりました。かなり突っ込まれました。
・志望理由(製品開発のエグゼクティエンジニアになりたいと言った)
・第2志望にマテリアル工学科を選んだ理由(インターンシップで東北大で強磁性薄膜の製作を通して、材料に興味を持ったと言った)
・やりたい研究 またその研究のメリット
・東北大で何の強磁性薄膜を作ったのか
・エグゼクティブエンジニアに何でなりたいのか(人の上に立ちたいからと真顔で言ったらかなり笑われた)
・学校の創作実習の時間で何を作ったか(圧電素子で体重計を作った
・その作品はどれくらいの間隔で体重を計れるのか(10kg-20kgの幅で計ると言ったら目視でわかるじゃないと爆笑された
・なぜもっと細かく測れなかったか その原因
・フィリピンに留学したいと書いてあるがその理由  ・フィリピンで活躍を考えているか またそのビジョン
・大学院へは行くのか
・ソフトウェア研究会に入っていたようだが、どんな作品を作ったか
3回くらい先生を笑わせたので(失笑を含む)大丈夫かな?と思いました。志望動機に具体的すぎる職業名を書くとかなり突っ込まれる(先生方もとても興味があるのだと思います)のでちゃんと具体的に考えてから書くべきです。

 

【思ったこと】

後輩に念をおして言いたいことは、「安いプライドを守ってはダメ」ということです。私は編入勉強開始の当初から、身の回りの人に「自分は東大楽勝に受かるから合格発表期待しといて」と大口を叩いていました。
自分は記念受験などと言って自分に保険をかけるのは絶対に嫌だったからです。そのおかげで試験中に難問に出くわした時一瞬真っ青になったのですが、その時頭に「みんなにあれだけ大口叩いていたから受からなきゃやばい」と自分を奮いたたせ、負けてなるものかと本気を出したらあっさり解けました。そこで保険をかける生き方をしていたら、まあいいやと負けていたかもしれません。これは大きな差でした。
日本電産を一代で築き上げた社長 永守重信も言っています。「ホラを吹けないから『夢』が持てない。」 たとえ学校の成績が低くてもチャンスはあります。周りに夢を語っていればいずれは実現します。ぜひ編入をするからには東大はまず受けて欲しいです。


小山太郎:
さーどうでした?
マンツーマン塾で4年までに数学は高専の範囲を終わらせるというのはいいですね。
準備は早めに。時間できたら復習するなどしてより完璧に仕上げれます。ん?漫画にハマってるが、気分転換ということで笑
StudyPlus使ったことないんですが、他のユーザーとメッセージのやり取りも出来るんですね。これいいですね!すべての高専で東大編入希望者が複数いるということはないし、そうなると自分的には結構出来てると思っていても不安ではあったり。まつ氏もナイスフォローですね!今は近くにいなくてもネットで繋がれる時代なので、活用出来るものは活用していくという非常によい例だと思います。
なんか体験談見てると、自分の時を思い出しますよ。
「点数トップで合格する」とか皆に言って、親も最初「東大受けるなんて何恥ずかしいこと言ってるの」と言われ、応援する側だろそこは!とキレては見たものの、勉強していくうちに現実の厳しさを理解したり。
でも、やったことはたとえ駄目だったとしても充実感があったから、筆記試験終わったあとは合否気にしなかったなと。
勿論自分の場合、やってなかったから苦労話っぽくなってるけど、ベストなのは苦労話ではなく最初からしっかりやることですね!
さまざまな体験談があるけど、このサイトを訪れた人は少なくとも東大編入に興味を持った人なはず。
既にしっかりやってる人はそのまま続けて、そうでない人はしっかりやっている人に追い付け追い越せで行動しましょう!