自己紹介
名前:ねん
出身高専:石川高専 電子情報工学科
学科順位:3年次:13位 4年次:1位
受験年:2026年
受験大学(受験科目):千葉大学・データサイエンス学部
併願大学:筑波大学・専攻科
部活や資格:電子情報工学研究部
なぜ編入をしようと思ったか
東京近辺に行ってみたかった。大学生活をしてみたかった。4年の成績が思ったより良かったため、推薦入試を受けたいなと思った。人脈を広げたり、都市部のハッカソンやmeetupに参加したり、留学したりしたかった。
学年ごとの勉強内容
1~3年
編入に対する意識は全くなく就職すると思っており、プロコンやインターンやアルバイトばかりしていました。成績は18位ぐらい、TOEICは315点ですごい英弱でした。
4年前期
前期中間試験の成績が4位になったため、進学するのもありだなと思い始めました。英語にハマって英語でYouTubeをたくさん見ました。とくに編入の勉強はしていませんでしたが、前期期末試験を頑張った記憶があります。
英語の動画を見つつ、2週間ほどTOEICの勉強に専念し8月後半にTOEICを受けると315点→715点にあがりました。
4年後期
11月以前
とくに編入の対策はせず、授業を真剣に受ける
試験対策を頑張る
情報収集のために同じ学部に受かった知り合いの知り合いの連絡先をもらい、色々質問したり過去問をいただいた。
12月
数学応用演習という授業があり、大学編入のための数学問題集から問題が出るとのことだったので、それの1・2章を2週ほどしました。(A,Bのみ)
後期中間試験のために2週間ほど真剣に試験対策をしました。
試験前は2、3時間、それ以外は1日1時間ほど勉強しました。また、千葉大学の研究に行きました。
1月
冬休み明けにディジタル回路・論理回路とソフトウェア(アルゴリズム)の試験があったので、それの勉強と大学編入のための数学問題を主にしました。大学編入のための数学問題はこのあたりで1周は終わった記憶があります。
冬休みの半分ほどは遊んでいました。また、インフルエンザにもなって3日ほど追加で勉強できなかった記憶があります。
1日3時間ぐらい、土日は6時間ぐらいした日もありました。
2月
同じく1日3時間ぐらい。主に期末テストと大学編入のための数学問題集・編入数学徹底研究をしました。
この内1週間は高専主催のグローバルキャンプに参加し、2月の最後の一週間は英語ばかりしていました。
3月
春休みに入りました。
3月16日のTOEICまでは英語の実況動画を見たりNOVAに入ったり、TOEIC対策ばかりしていました。(1日7時間ぐらい)
本当は英語以外をやるべきだと分かっていたのに、英語しかしませんでした。おかげで715点→880点に上がりました。
流石に時間がないと思って、数学・物理・情報どのように勉強するか、いつまでにどの程度できるようになるか計画を立てました。また、過去問の整理をして、情報数学や確率統計などどれぐらいで出るか分析をしたりしました。
また、線形代数(3brue1brown)と力学(ヨビノリの7時間ぐらいの動画2本)、電磁気のYouTube(keisuke hosokawaさんの)、波動(カサ二マロ)をみて基礎を固めました。これらの動画の内容と問題は完璧にしました。口頭試問ということなので、とにかく動画学習で根本からの理解に焦点を当ててやりました。また、高専の線形代数と微分積分iとiiを軽く一周しました。
1日8.5時間ぐらい。
5年前期
4月
3月に立てた計画通り、応用数学、離散数学、ハードウェア、ソフトウェアを軽く一周しました。学校で習った離散数学のプリントと試験問題を全部やりました。
また、電磁気の動画を終わらせました。物理のエッセンスの力学・電磁気・波動を1周しました。3月に動画で基礎を固めたおかげでだいたい解けました。
志望動機の作成や卒研内容の決定にも時間がかかりました。
千葉大学2つほどの研究室とオンラインでお話させていただきました。
1日8時間ぐらい。
5月
物理のエッセンスで間違えた部分のみ2周しました。また、徹底研究の例題も一周しました。主に3,4月にやったところで苦手な部分、間違えた部分を何周かするのと、忘れないように繰り返していました。
また、口頭試問の練習として研究室のメンバーに週2で1時間ほど手伝ってもらったり、数学と情報の先生にも1回づつ手伝っていただきました。また、定義や概念を答えることが多いと予想し、XXXとは何か?XXXXの説明をしろというような問題を大量に作り音声起こしして、通学中に聞いて脳内で回答していました。
1日6.5時間ぐらい。
試験当日
試験内容
数学
問題 1
sin x の導関数が cos x になる理由を、導関数の定義を用いて導出せよ。
問題 2
半径 r の球の表面積が 4πr2 になる理由を説明せよ。
問題 3
次のブロック行列の積を求めよ:
[ A B ] [ B C ]
[ O C ] · [ O D ]
問題 4
上記の左側の行列 A B の逆行列を求めよ。ただし A, C は正則とする。
[ A B ]
[ O C ]
(行列の形が少し違う可能性があります)
情報
ソースコード 1
int num[N] = {2, -1, 3, 5, -1};
int a = num[0];
int c = num[0];
for i in range(N) {
c = max(num[i], c + num[i]);
a = max(c, a);
}
print(a);
(1)実行結果を求めよ。
(2)計算量を O 記法でを求めよ。
(3)何を求めるアルゴリズムか答えよ。
物理
角度 θ のなめらかな斜面上を物体が滑り降りる。空気抵抗は速度 v に比例して働くものとする。t=0でv=0,x=0である。
このとき:
(1)運動方程式を立てよ。
(2)時刻 t における速度 v(t) を求めよ。
(3)時刻 t までに滑った距離 L(t) を求めよ。
数学
数学は線形代数の問題のみ誘導をもらえました。
どこから答えてもいいと言われたので、問題2からやることにしました。
問題2は球の体積の微分が表面積になるためというような簡単な答え方をしてしまって、微妙な反応をされましたが、まあいいです、次をやってくださいと言われました。おそらく円の方程式の曲線の長さを回転させて積分して答える必要があったのだと思うのですが、時間間に合わないのでは?と思いました。
問題3はブロック行列は徹底研究の例題をやったことある程度でわからなかったのですが、運でAやBをスカラーと見立てて同じような計算をして答えました。
問題4をやるためにホワイトボードを消そうとすると、それを消さずに続けてやったらどう?と誘導をもらえたので、=Eとかき、これを満たす行列が逆行列といいました。すると、次へ進んでと言われました。
問題2,3,4を答え、時間が足りなくなったので1は方針だけ答えて、使う定理とかあれば教えてと言われました。定義にあてはめつつ、加法定理をつかうと答えると、頷いてくださりました。あまりグダった感覚もないのに時間が足りなかったので、そもそも間に合うほうが珍しいと思いました。2問答えて時間切れになったと言っている方もいました。見て分かる通り一応運混ざりですが、全部答えられたと思っています。
情報
全く見たことのない問題で焦ってしまい、脳内で計算し、全く違う答えを言ってしまいました。結果を1つ1つメモしていけばよかったと後悔しましたが時間がないため戻れない・・と進み続けることに決めました。2は答えられ、3を答えるため再度コードとにらめっこしているとたまたまひらめいて、最大部分列和を答えるものと分かったため、問題1を答え直し、3も答えられました。ギリギリでしたが、全部答えられたと思っています。
物理
物理のエッセンスしかやってなかったため、微分方程式をとく物理に全く慣れておらず焦りましたが、過渡解析や価電子の運動については微分方程式をたててといた事があったので、なんとなくで立式し1は答えられました。2の途中で時間切れとなり、このあとの方針だけ軽く答えてと言われたので、せいじの解を求めて、特殊解を足し、境界条件を代入すると答えました。4割ぐらいでしょうか。私と同じところで時間切れとなったと言ってる方もいました。
面接
- 受験番号と名前を答えてください
- 志望動機を簡潔に答えてください( II-BEATやGrobal 人材育成ENGINE・国際交流・行きたい研究室があることについて話した)
- II-BEATやGrobal 人材育成ENGINEはどこで知った? (千葉大にいる友人に聞いたと話した)
2年後(学部卒業後)どうする? - グローバルな企業で働くというグローバルはどういった意味? (世界に影響を与えるような企業、または日本人以外とも関わりがあるような企業で働きたいと答えた)
〜〜口頭試問〜〜
- データサイエンスと情報工学コースどちらを希望するか
試験会場の雰囲気
正門から入れば案内があるし、スーツを着ていく編入生っぽい人についていけば簡単に受験会場にたどり着くことができる。
待合室
視聴覚室のような部屋に自由に着席した。男性11人、女性2人でした。全員スーツ、10時開始だったが9時10分には全員が集合しており、待合室で皆勉強をして待機していた(離散数学とマセマの力学、徹底研究をやっている人が多かった)。電子機器は電源を切る必要がある。受験生の中に留学生が2人いた。編入試験や成績についてお互いに話している人もいた。
10時になると、受験番号1と8から順に呼ばれ、荷物をすべて持ち受験会場に向かった。20分ごとに呼ばれた。
面接会場
荷物をすべて持ち、入室。ホワイトボードの前で座って面接を受けた。少し小さくて縦長の教室だった。3人の先生が正面に座っていた。数学の先生からのみ面接を受けた。物理の先生以外は机の上の資料を見ておりあまり目を見てくれなかった印象を受けた。部屋によってヒントを多くくれる、雰囲気が優しい先生が多い等はあると思われる。
数学→情報→物理の順番で受けた。どの科目の問題もA4横向きに文字サイズとても大きく印刷されており、透明なファイルに入れられていた。数学は4つあるうちどれからでも解いて良いよといわれ、情報と数学は順番に解いてくださいと言われた。
後輩に伝えたいこと
千葉駅近くにホテルを借りれば、千葉駅から電車で2分で西千葉駅に行けるのでおすすめです。
過去問と傾向がぜんぜん違うように感じました。(もう少し定義を聞くと思っていた、ソートまたは再帰の問題が出ると思っていた、離散数学が出ると思っていた、高専の教科書の線形代数の問題が出ると思っていた)
他の受験者3人ほどにも聞きましたが全然傾向が違って焦ったと言っていました。
そのため、過去問を当てにしすぎるのは良くないと思いました。また、時間は足りなくて当たり前、正答5割でも受かる可能性があると思います。
自身どれも予想外の問題で解いたことのないものばかりだったですが、基礎を固めていたためなんとか答えられた感があります。
過去の記事や知人から、物理は物理のエッセンス、数学は高専の教科書だけで良いと聞いていたためそのように勉強していたが、今回高専の教科書にはないブロック行列が出たため、高専の教科書だけでは安心はできないと思いました。
物理についても、2年連続で微分方程式を立て問題を解くことを求められているため(物理のエッセンスには微分方程式を解く問題はない。基礎を固めるのには良いと思う)物理のエッセンスだけでは十分ではなく、マセマの力学のほうが良い可能性があるなと感じました。
オススメの参考書
参考書
数学
大学編入のための数学問題集
徹底研究
高専の教科書
物理
物理のエッセンス(電磁気・波動・力学)
学校の波動の授業の資料
情報
やさしく学べる離散数学
学校のアルゴリズムの資料
学校のディジタル回路の資料
動画
3brown1blue 線形代数(https://www.youtube.com/watch?v=ZXuZHNjS2tA&list=PL5WufEA7WHQGX7Su06JzbPDXUQGOd0wlq)
わんみん 徹底研究(https://www.youtube.com/watch?v=3GRcDeHttU0&list=PLb23v13H0MDe_Qgi6kj9zhM20fYmtyc3d)
ヨビノリ 離散数学
ヨビノリ 複素解析(出ないかも)
ヨビノリ 深層学習(面接のため、必要ないかも)
ヨビノリ 確率統計など(出ないかも)
keisuke Hosokawa 基礎電磁気学(https://www.youtube.com/watch?v=zShT2QUbPdo&list=PLIufFKagLXDYfKQa6o7kktziI4zwFuiah)
カサニマロ 波動(https://www.youtube.com/watch?v=BWZq1_rfd7U&list=PLkM1TnGXWN7X0Akc00v_PGBz54c-k3J6E)
ヨビノリ 高校の力学を全部解説する授業(https://www.youtube.com/watch?v=9XEX4mZFOhA&t=17611s)