編入体験談

2026年:室蘭工業大学 創造工学科 航空宇宙工学コース

自己紹介

名前:もりち
出身高専:苫小牧高専 創造工学科機械系機械コース
学科順位:2年10位台前半 3年8位 4年13位
受験年:2025年(2026年度入学のやつ)
受験大学(受験科目):室蘭工業大学創造工学科航空宇宙工学コース 推薦入試
併願大学:推薦落ちたら一般入試に申し込んでました
部活や資格:eco検定、帰宅部

なぜ編入をしようと思ったか

航空宇宙工学を学びたいから

科目ごとの勉強方法

数学

学校の受験者アンケートを見ると、推薦入試の口頭試問でも一般入試の過去問と同じようなことを聞かれてたので、一般入試の過去問対策をしました。(推薦入試の過去問はなく、一般入試の過去問はたくさんあったので)

毎年数学は、
・固有値固有ベクトル
・行列式
・簡単な不定積分
・簡単な定数係数非斉次線形微分積分方程式
からしか出ないので、その分野の教科書の基本問題をやりました。
最初は編入数学徹底研究をやってましたが、過去問の難易度的に教科書の基本問題が解ければ十分だと思い、すぐやめました。

あと3blue1brownの線形代数の動画をみてください。高専の線形代数の授業は計算の手順しか教えてくれませんが、3blue1brownの動画を見ると、計算の意味を知ることができ、より理解できます。入試には出ませんが、フーリエ変換の動画もおすすめします。

物理

特になし

化学

特になし

英語

推薦に落ちて一般入試になるとtoeicが必要になるので一応勉強しようとしましたが推薦で受かればいいと思いやる気が出なかったのでほとんどやりませんでした。
点数はたしか400点超えるくらい。
他の大学と比べてtoeicで英語満点もらえる基準がとても低いし、推薦落ちたとき用に勉強しといたほうがいいと思います。

専門科目

数学と同じ理由で一般入試の過去問をやりました。過去問の解答はAIとか友達に解いてもらったりして作りました。
一般入試では4力から3つ選択したらいいですが、推薦の口頭試問では当然全て聞かれるので4力全て対策しました。
口頭試問対策に研究室メンバーとよく口頭試問をし合ってました。

テストを一夜漬けで乗り切り、問題だけ解けて理解は全くしてない高専生をよく見ると思いますが、推薦入試を受ける人は問題解けなくてもいいので、先に人に説明できるくらい理解することを重視して勉強したほうがいいと思います。

熱力学

熱力学きほんの「き」をやりました。
理由は室工大の授業で使っていて、難易度も低くてわかりやすいからです。室工大の熱力はありえないほど簡単(学校の定期テストの方がはるかに難しい)なので、これで十分です。この本はとにかくわかりやすいので、受験関係なしに購入をお勧めします。
口頭試問対策に用語の定義を正確に覚えました。
一般入試では数値入れて答え出すだけのカルノーサイクルはほぼ毎年出るイメージ。

流体力学

基本は学校で使う教科書やりました。
浮力、抗力、円管内の流れ、体積弾性係数関係の問題が頻出です。
過去問やって、理解が怪しいところを教科書で確認する作業の繰り返しです。
口頭試問では用語をよく聞かれるので、用語の定義をスラスラと言えるように練習しました。

材料力学

材力は計算能力が9割で用語覚えたりするのは1割くらいの科目だと思います。
口頭試問で材力の問題を解かせるのは時間的にも不可能なので、用語しか聞かれないだろうと思い、用語を少しだけ対策し、一般入試の演習はあまりやりませんでした。うちの高専の材力は伝説の教員が担当しており、クラスのほとんどが赤点を取るくらい難しいので、正直室工大の一般入試の材力はあまりにも簡単だと思い、演習は推薦が落ちてからでいいかなと思いあまりやりませんでした。

機械力学

推薦入試では一番対策しにくいてす。理由は力学全体から出題されるので範囲が一番広いからです。力学の基本的な用語をチェックしました。物理が好きな人は勉強しなくても大丈夫です。
逆に一般入試では一番対策しやすい科目だと思います。慣性モーメント求めてから固有振動数求める問題しか出ないので、流れさえ覚えたら絶対に満点を取れる科目です。

試験当日

試験内容

推薦入試は口頭試問ありの面接だけです。
4年生の成績が大事らしいです。

面接

当日の流れを書きます。
学校に行くと、大きい部屋で待機。
時間になると、面接場所近くの待合室に移動。1人目が呼ばれるまで30分くらい待つ。面接は1人ずつ呼ばれるので、自分の番が来るまでかなり暇。電子機器に触らなければ、教科書見ても雑談してもいいので、受験者同士で雑談したり、口頭試問しあったりして待った。面接終わった人は待合室には戻らず、すぐ帰るルール(試験問題教えれないように)。
待合室でスマホに触れないので、面接前に確認したいことは紙に書いておくこと。僕はそれに直前に気づいて、教科書の余白に面接で話すことメモった。

  • 志望動機
  • どんな技術者になりたいのか
  • 編入していつかは就職すると思うが、将来の展望などはあるか
  • 普段の学校生活で物事が思い通りに行かないときがあると思うがそういう時はどうしているか

最初に、時間もないので口頭試問は簡潔に答えてくださいと言われる。

数学

問題が2つ書かかれたプリントが机の上に置いてあり、順番は気にせず全て解いてくださいと言われる。計算はしなくていいので、解き方の手順のみをホワイトボードで説明する。計算なしで次何をするかだけを説明するのが逆に難しかった。
問題は
・2×2の行列固有値、固有ベクトルの求め方 
・3x^2(?x^3-?)^n の積分の仕方 ?は自然数です。数字まで暗記できなかった。

熱力学

・熱力学第一法則について説明して。
・理想気体って何?
・CpとCvの関係を気体定数を用いて説明して。

機械力学

・剛体に力をかけたとき何がわかれば運動を表現できる?
・共振とは何?
・共振の具体例はなに?

流体力学

・連続の式とはなに?
連続の式を直交座標系を取り2次元に拡張したときどう表せる?(わからなかった)
・ボールが水で満たされたカップの中にあるとき、ボールにはどんな力が働いてる?
・ボールのまんなかに水面があるときのボールの密度はどのくらいと見積もれる?
(うまく答えれなかった)

材料力学

・応力とひずみの定義式とその単位はなに?
・片持ち梁の先端に荷重をかけたときどんな応力が生じるかと応力分布について教えて

最後に単位認定は入学後にあり、その結果しだいで卒業に2年以上かかる可能性がありますと伝えられる。

面接時間は20min、紙を使わず全て自分の頭の中だけで考えて答えるのが難しかった。

後輩に伝えたいこと

推薦落ちても、一般入試の問題は簡単なので、気負わず面接に臨んでください。
あと体調管理には気をつけてください。おなか痛くなりやすい人は特に注意!!

あと、一般入試では”電卓使用不可”です。過去問解くとわかりますが、筆算でも解きやすい値に調整されてはいます。高専入ったら電卓使ってばかりで、筆算を長いことしていない人も多いと思います。過去問解くときは電卓使わずにやることをお勧めします。

編入は一般的な大学入試と違い、本当に情報が無くて大変だと思います。受験が終わったら、問題とか面接内容とかすぐメモって後輩に教えたりこのサイトに共有してあげてください。

編集部注:編集部の判断により、一部記載を変更させていただきました。投稿者の「もりち」様、背景ご説明したく、ZENPEN宛にご連絡いただけますと幸いです。

オススメの参考書

熱力学きほんの「き」
3blue1brown
ヨビノリ
過去問