編入体験談

2026年:金沢大学 理工学域 機械工学類 エネルギー機械コース

自己紹介

名前:才能爆発高専生
出身高専:G高専
学科順位:1年次:18位 2年次:7位 3年次:14位 4年次:8位
受験年:2025
受験大学(受験科目):金沢大学 理工学域 機械工学類 エネルギー機械コース
併願大学:専攻科,新潟大学(未受験)
部活や資格:帰宅部(1~5年),TOEIC 450
Instagram:mtakoooozr

なぜ編入をしようと思ったか

元々は専攻科の推薦志望だったが、溢れてしまったため進路変更した。
車に乗るようになってから内燃機関に興味を持ち、研究内容の合致や指導教員の勧めから志望した。また3年で成績が落ち、同程度の大学の推薦がもらえなかったため、推薦のボーダーがない金沢にした。

学年ごとの勉強内容

1~3年

テスト期間以外は勉強していない。3年進級時に当時付き合っていた彼女と別れ、精神不安定になってしまったため成績が落ちてしまった。

4年前期

バイトをやめ、順位を上げるために努力した。
高専での単位振替のためにTOEIC 450点を取った。

4年後期

春休みに物理を軽く学習し始めた。例年通りであれば専攻科推薦が貰える順位だと言われていたため遊び呆けていた。

5年前期

専攻科推薦から溢れ、金沢の受験1ヶ月前から勉強を開始した。TOEICはもう間に合わないので専門の勉強に専念し、平日5時間、休日10時間以上勉強時間をとった。募集要項には大学2年次相当の数学,物理,4力と書かれていたため、金沢大学のシラバスを確認し、該当範囲を授業ノートと教科書を使って学習した。材力、熱力のどちらかは出題される傾向にあったので専門はこの 2 教科を主に勉強した。

また、併願していた新潟大学のためにも特に力学に取り組んだ。
数学は得意で自信があったので受験前日の移動時間に再確認だけ行った。

試験当日

試験内容

口頭試問で出題科目は数学+専門(力学、電磁気学、熱力、材力、機力、流体の
うち3問出題1問選択)となっており、今年は数学と専門(材力、流体、電磁気学)が出題され、数学8分、専門12分で行われた(問題配布直後から開始)。電磁気学は学習していないため速攻捨て、流体は自信がなかったので材力を選択した。以下に問題を示す。

数学

(1) ∫ log⁡x dx
(2) ∫sin⁡((2+√7)/2)・cos⁡((2-√7)/2) dx
(3) D={ (x,y) │ x^2+y^2≤1}
∬_D √(1-x^2-y^2 )dxdy

止まることなく解くことができ、30秒ほど時間が余った。解説口調で丁寧に説明していたら「考え方が分かったのでそのまま解いて大丈夫です。」と言われたので解説はそこそこでいいかもしれない。数学は完答できたと思う。

材力

不静定の組み合わせ構造物

2つの棒材で一様断面棒を天井から吊り下げ、下向荷重Pを印加。荷重点から支持点までの距離をそれぞれa,bとする。棒材のヤング率はともにE、断面積はA,2Aであり、棒材に働く力はP1,P2である。この時以下の問いに答えよ。

(1)つり合い式を立てる(力、モーメント)
(2)P1,P2を表す
(3)a:b を求める
(4)P1,P2 がかかる場所でどちらが先に破断するか

時間が足らず、最後の問題を解き切る直前に終了してしまった。全体を通して体感8~9割解けた。解いている途中に口出しされることは無かったが、無言でいても手助けしてくれない雰囲気だったため、分からない時はしっかり伝えた方が時間的にも良いと思う。
また、口頭試問は時間ギリギリなので、できる限り公式を覚えておかないと公式の導出をしている時間はない。

面接

面接官は3人であった。

内容

  • 編入後の具体的な目標。
  • 現在の研究内容とその研究が今後どのように社会に活きるか。
    • →そこそこ深堀されたため研究内容と目的くらいは把握しておくと良い。
  • 修士、博士への進学を希望するか。
  • 将来はどのような職につきたいか。
  • 熱力学第二法則とはどのようなものか、それが現在の研究にどのように関わるか。
    • →熱に興味があると言ったため研究内容や熱力の知識を深堀されたと思われる。
  • 校風、教育方針が自分に合っていると言っていたが具体的にどこら辺が合っていると考えているか。

発言について突っ込まれるので適当に言わないでしっかり裏付けがあるとよい。
志望動機は志願理由書にあるため詳しく書いていれば聞かれないかもしれない。

後輩に伝えたいこと

基礎的な問題が出題されるため、勉強時間が取れなくても浅く広くの勉強でそこそこ戦えると思う。問題自体は簡単なので緊張せずリラックスすることが大事。逆を言えばこの程度の問題が解けない受験者は居ないので、最低7割は解けないと合格は厳しいと思う。

TOEIC は恐らく500〜600点がピークで、700あれば確実に有利になる。450点の私は肩身の狭い思いをした。安心のためにも高スコアを目指そう。

友達相手でもいいので、ホワイトボードで問題を解きながら説明する練習をしておくと本番で焦らずできると思う。また、機械工学類は推薦のみで1-4年までの成績が提出されるため平均10 位前後になるよう頑張ろう。

金沢駅周辺で素泊まりすると間に合うバスが2本しかなく、到着予定時刻も超過し、また乗車には交通系ICが使えないので注意が必要。
受験体験記は意識が高く、成績や資格が優秀な人が多いため萎縮してしまうかもしれないが、私のように平凡な学生でも1ヶ月の詰め込み勉強で合格できたので自信を持とう。

オススメの参考書

大学生のための初等力学、大学編入の過去問(横国、広島、農工、新潟、名工、お茶女)、その他は高専での授業ノートおよび教科書を使った。