編入体験談

2021年:京都大学 工学部 電気電子工学科

自己紹介

名前:kubotu3
出身高専:奈良高専 電気工学科
学科順位:1年次:15位 2年次:9位 3年次:1位 4年次:1位
受験年:2020年
受験大学(受験科目):京都大学 工学部 電気電子工学科
→数学、物理、化学、英語(COVID-19のため独自試験に変更)

併願大学:東京大学 
部活や資格:学生会執行部、TOEICip:360点(2018年8月)、TOEFL:48点(2020年2月)

なぜ編入をしようと思ったか

大学で基礎科目から勉強をやり直したく、2年次から編入できる大学に行きたかったからです。その中で、現在の研究分野(宇宙プラズマ物理学)を研究できるのが京都大学しかなかったため志望しました。

学年ごとの勉強内容

1~3年

基本的に定期テスト以外では特に勉強していません。

1年の時は学校の勉強が楽しくなかったので、それに伴って成績も低かったのですが、3年になるといろいろな科目がつながって勉強が楽しくなり、その結果成績も上がりました。このころはまだ就職しようと思ってました。

4年前期

3年のころから勉強が楽しくなり、進学もありかなと思っていたところで担任の先生から「京都大学行きなよ」と言われたのをきっかけに京都大学に行きたいという思いが強くなりました。

4年の6月にTOEFLの英単語を覚えて始めました。

また、4年の8月に化学の対策をしないといけないと思い、「化学の新研究」をさらっと読み、全体像を把握しました。

4年後期

9月からはTOEFLの勉強をひたすらしました。

12月上旬に1回目のTOEFLを受けましたが、結果が42点だったので焦りを感じ、2月までTOEFLの勉強をひたすらしていました。その結果2月のTOEFLでは48点を取れたのですが、過去の編入生のブログなどを見ていると60点は必要だと思い、4月に受験予定だったTOEFLに向けてさらに勉強を追い込み始めました。だいたいこの時期で一日あたり4~6時間程度勉強していたと思います。

5年前期

2月は併願で受ける予定だった奈良高専専攻科のためにTOEICの勉強をしていたのですが、緊急事態宣言の発表をうけて4月に受ける予定だったTOEFLの勉強に移行しました。この時期から、一日6~8時間は勉強していたと思います。

3月下旬に友達と勉強合宿をしました。この時は、一日当たり10時間TOEFLの勉強をしていたのですが、勉強合宿の最終日に、緊急事態宣言の発表をうけて4月に受ける予定だったTOEFLが中止になると連絡が来ました。そのため、これ以降数学の勉強をし始めました。

4月から数学の微分積分、線形代数の勉強をし始めました。そこから、1.5ヵ月ほどで数学はほぼ完ぺきにしました。この時期は、学校も無かったため1日あたり8時間は勉強していました。

5月からは物理の勉強も並行して始めました。

6月には第二志望だった東京大学工学部の過去問をやり始めたのですが、ほぼ解けずに6月末の試験にはあきらめムードで挑みました。

7月からは東京大学の試験の結果をうけて、物理の勉強をより重点的に行いました。またこの時期からは、高校化学の勉強も行いました。

8月にはいると、京都大学の過去問を繰り返し行い、難問慣れをしました。加えて、英語が京都大学独自試験だと分かっていたので再度勉強しました。

試験当日

試験内容

数学

1.微分方程式
ウイルスの感染に関する微分方程式を自分で組み立て、解きました。
今まで、自分で微分方程式を立てるというのをあまりやってこなかったので、なんとなくでしか解けませんでした。

2.重積分
楕円空間の2重積分をしました。誰でも解けると思います。

3.確率
ウイルスの感染に関する確率を解きました。誰でも解けると思います。

4.固有値問題
特殊な手法で固有値問題を解いていきました。見たことない系統の問題だったので8割程度しか取れませんでした。

物理

1.力学
2.電磁気学
見たことある問題がかなり難化された応用問題でした。非常に難しく、全問題をなんとなくでしか解けませんでした。

化学

ほとんどすべてが大学化学の内容で、高校化学を完璧にしてもほぼ解けませんでした。自己採点は0.5割です。

面接

最初に筆記試験のテストの手ごたえを聞かれました。
その後、併願校を聞かれ、志望動機を聞かれないのかと焦り、無理やり他の質問に志望動機をこじつけて回答しました。

口頭試問

専門では、よくあるRLC回路の各抵抗電圧や共振などの電気科なら簡単な内容を聞かれました。
物理では、斜面を下る剛体の運動の問題が出ました。阪大の過去問で見たことがあったのでほぼ全部解けました。

後輩に伝えたいこと

早め早めから勉強しましょう。また、多くの時間を勉強すればどの大学でも受かります。

オススメの参考書

数学

微分・積分

① 大学・高専生のための解法演習 微分積分〈1〉(極めるシリーズ)

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高校分野の数学(数列、微分、積分)のための演習書。「例題」「練習問題」「総合演習問題」で構成されている。例題や練習問題は比較的簡単だが、総合演習問題は難関大学の過去問などから引用しており非常に難易度が高い。志望大学の編入学試験で微分、積分が採用されているなら、この参考書の使用は必須である。

② 大学・高専生のための解法演習 微分積分〈2〉(極めるシリーズ)

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大学分野の数学(2変数関数、微分方程式)のための演習書。「例題」「練習問題」「総合演習問題」で構成されている。例題や練習問題は比較的簡単だが、総合演習問題は難関大学の過去問などから引用しており非常に難易度が高い。微分方程式においては、奈良高専では授業数が少ないため、この演習書で本質を学ぶ必要がある。志望大学の編入学試験で2変数関数、微分方程式が採用されているなら、この参考書の使用は必須である。

線形代数

① スバラシク実力がつくと評判の線形代数キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽にとれる!

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問題数は少なく線形代数における入門書のようなもの。数少ない問題の難易度も低く、この参考書だけでは編入試験には対応できない。しかし、線形代数の参考書の1冊目としては優秀で、線形代数の本質を理解しやすい。ただし、高専の教科書でも代用可能だと思える。現在、線形代数について深い理解がない場合は、この参考書の使用を勧める。

② ベクトル・行列・行列式 徹底演習

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ベクトル、行列、行列式の基本的な概念を演習書形式で丁寧に解説した格好の参考書である。章末問題では様々な大学の編入試験から問題を引用しており、難易度が高い。また、問題だけでなく定理の証明などが記されており、編入試験での証明問題にも対応できる。志望大学の編入学試験で線形代数が採用されているなら、この参考書の使用は必須である。

確率

細野真宏の確率がよくわかる本(細野真宏の数学がよくわかる本)

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場合の数から確率、期待値まで高校数学における確率を完璧に解説している演習書。問題は難関大学の一般入試から引用しており、非常に難易度が高い。なお、範囲が高校数学のため、確率密度などが出題される場合は別の参考書(高専の教科書など)を使用する必要がある。志望大学の編入学試験で確率が採用されているなら、この参考書の使用は必須である。

応用数学

① スバラシク実力がつくと評判の複素関数キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽にとれる!

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複素関数の基礎から大学編入学試験出題レベルの内容まで記載。しかし、高専の教科書と内容は変わらないため、そちらでも代用可能。ただし、高専の教科書と比べると解説が丁寧である。そのため、より本質理解はしやすいと思える。志望大学の編入学試験で複素関数が採用されているなら、この参考書の使用を勧める。

② スバラシク実力がつくと評判のベクトル解析キャンパス・ゼミ―大学の数学がこんなに分かる!単位なんて楽にとれる!

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ベクトル解析について一から丁寧に記載されている。ただし、ベクトル解析を出題範囲に採用している大学が少ないため、どこまで参考になるかは不明。一方で、この本でベクトル解析を学ぶことで、電磁気学におけるマクスウェル方程式の数学的理解は深まった気がする。志望大学の編入学試験でベクトル解析が採用されているなら、この参考書の利用を強く勧める。

問題集

① 編入数学入門:講義と演習(大学編入試験対策)

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高校数学の範囲を記載。ただし、問題の難易度が著しく低く、一切参考にならない。暇つぶしにつかうなら別だが、本気で志望大学に合格したいと思っているなら、この参考書の使用を勧めない。

② 編入数学徹底研究:頻出問題と過去問題の演習

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大学数学の範囲を記載。ただし、問題の難易度が著しく低く、一切参考にならない。暇つぶしにつかうなら別だが、本気で志望大学に合格したいと思っているなら、この参考書の使用を勧めない。
※編入試験における数学の難易度が低い学校(大阪府立大学など)はむしろこの問題集だけで十分である場合もある。

③ 編入数学過去問特訓:入試問題による徹底演習

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数学の全範囲の問題を記載。加えて、その問題は実際の編入試験の過去問から引用されており超高難易度である。しかし、この問題集の問題を卒なくこなせるようになれば、編入試験の数学においては満点も夢ではないだろう。一方で、その難易度の高さにつまずくものも多いので、まずはほかの参考書を読み込み、完璧にしたうえでこの問題集に挑もう。この参考書の使用は必須である。

筆者の感想

数学はこれらの本を3周以上勉強すれば、知識としては完璧に近いだろう。後は志望校の過去問を解き、わからなかった部分の理解を再度深めればよい。

物理学

力学

① 基礎物理学演習(1)

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大学物理のための演習書。難易度が非常に高く、この演習書の章末問題から大学編入試験を作っている学校まである。ただし、問題の量が多く、また一問に多くの時間もかかるので、志望校の出題範囲を参考に勉強する必要がある。あまりお勧めはしないが、時間がない場合は、志望校の過去問の問題と似たような問題だけを解くのも一つの手である。志望大学の編入学試験で力学が採用されているなら、この参考書の使用は必須である。

② 物理のエッセンス

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高校物理の問題が書かれている。しかし、編入学試験の物理は大学物理のため、この問題集をやる意味は一切ないと思われる。この問題集をやるぐらいなら、その時間を睡眠時間にあてたほうが有意義だろう。この参考書の使用を勧めない。

電磁気学

① 基礎物理演習(2)

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大学物理のための演習書。難易度が非常に高く、この演習書の章末問題から大学編入試験を作っている学校まである。ただし、問題の量が多く、また一問に多くの時間もかかるので、志望校の出題範囲を参考に勉強する必要がある。あまりお勧めはしないが、時間がない場合は、志望校の過去問の問題と似たような問題だけを解くのも一つの手である。志望大学の編入学試験で力学が採用されているなら、この参考書の使用は必須である。

② 物理のエッセンス

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高校物理の問題が書かれている。しかし、編入学試験の物理は大学物理のため、この問題集をやる意味は一切ないと思われる。この問題集をやるぐらいなら、その時間を睡眠時間にあてたほうが有意義だろう。この参考書の使用を勧めない。

筆者の感想

これらの問題集だけでは不十分だと感じられる。大学院試験対策の本なども購入して勉強するべきである。なお、電気学科の人は電磁気学においては、上記の本だけで十分かもしれない。

化学

理論化学

① 大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義

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高校化学の理論化学に関することが書いてある。多くの高専では化学の授業数が少ない(化学科を除く)ため、高校化学から学びなおすことが重要であると思われる。この参考書の利用は必須である。

② 理系なら知っておきたい化学の基本ノート[物理化学編]

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高校化学の内容から、大学化学の入門までが書いてある。大学編入で化学を用意している学校の多くは、大学化学から出題するため、この参考書の利用を強く勧める。

無機化学

大学受験Doシリーズ 福間の無機化学の講義

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高校化学の無機化学に関することが書かれている。多くの高専では化学の授業数が少ない(化学科を除く)ため、高校化学から学びなおすことが重要であると思われる。しかし、大学編入で化学を用意している学校は、無機化学の配点を少なくしている場合が多いので、しっかりと調べてから勉強することが重要である。この参考書の利用は必須である。

有機化学

① 大学受験Doシリーズ 鎌田の有機化学の講義

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高校化学の有機化学に関することが書いてある。多くの高専では化学の授業数が少ない(化学科を除く)ため、高校化学から学びなおすことが重要であると思われる。この参考書の利用は必須である。

② 理系なら知っておきたい化学の基本ノート[有機化学編]

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高校化学の内容から、大学化学の入門までが書いてある。大学編入で化学を用意している学校の多くは、大学化学から出題するため、この参考書の利用を強く勧める。

③ 単位が取れる有機化学ノート(KS単位が取れるシリーズ)

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大学化学の内容が書いてある。大学編入で化学を用意している学校の多くは、大学化学から出題するため、この参考書の利用を勧める。

その他

① 橋爪のこれだけで合格!有機化学25題

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高校化学の有機化学の分野の参考書。この参考書は内容がまとまっており、テスト前日などにはもってこいである。この参考書の利用を強く勧める。

② 理系大学受験 化学の新研究

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化学に関するあらゆる内容が書いてある本。他の参考書や過去問などで分からないことがあれば、この本を辞書として使うのがよいだろう。この参考書の利用を強く勧める。

筆者の感想

化学は上記の本だけでは不十分である。そのため、私の編入試験の化学の答案用紙はほぼ白紙である。このような事態にならないためにも、上記の本に加えてより大学化学の内容の本を購入し勉強するべきである。

英語

TOEIC

① TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

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TOEICで必ず見る単語が収録されている。点数レベルに合わせた単語が載っているので、自分が取りたい得点に合わせて勉強ができる。TOEFLの勉強や留学などで英語に自信があっても、TOEICで用いられるビジネス英単語を覚えるという意味でこの本は必ず購入しよう。この参考書の使用は必須である。

② TOEIC L&R 入門特急 とれる600点

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大学編入学での一つのボーダーとなっているTOEIC600点を取るためだけの本。それぞれのパートごとでの解き方や小技などを紹介しており、それを実践するだけで600点は取れるだろう。この参考書の使用を強く勧める。

③ TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル

2016年5月のテスト改定によって、TOEICパート2において難しい問題が増えた。この本では、その新形式の難問に対応しており、この一冊をすることでTOEICパート2の点数が上がるだろう。この参考書の使用を強く勧める。

④ TOEIC L&Rテスト 直前の技術-受験票が届いてからでも間に合う11日間の即効対策プログラム

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TOEICの各パートの解き方を記載している。内容はタイトルにもある通り、非常にまとまっている。しかし、この本をすることでTOEIC当日もすらすら問題が解けるだろう。この参考書の使用は必須である。

⑤ TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

Amzon

TOEICのパートごとの問題を圧倒的な量で収録。他の本で会得した技術を実践し、洗練していくにはとっておきの本だろう。この参考書の使用は必須である。

筆者の感想

TOEICは上記の本をするだけで、短期間でかなりの点数の向上が見込まれる。(例として、筆者はTOEIC360点から一か月間で600点越えまで到達した。※実際の試験がコロナウイルスの影響で中止になったため、模擬テストの点数を記載)なお、実際の試験に挑む際は、上記の本に加えて模擬テストをたくさん載せている本を1週間ほど前から繰り返し説くことを推奨する。

TOEFLは筆者の点数があまりにも低く、参考にならないため省略する。