編入体験談

2021年:大阪大学 工学部 電子情報工学科

自己紹介

名前:synology
出身高専:旭川高専
学科順位:1位~10位くらい
受験年:2020年
受験大学(受験科目):大阪大学電子情報工学科 数学、物理、英語
併願大学:東大(不合格)、北大(未受験)
部活や資格:バドミントン部、toeic530

なぜ編入をしようと思ったか

1年の時から理由もなく大学生になりたいと思っていたので就職は考えていませんでした。そうすると編入が一番順当なので編入することにしました

科目ごとの勉強方法

数学

使った参考書

  • LIBRARY 工学基礎&高専TEXT 微分積分(学校の教科書) 1周
  • LIBRARY 工学基礎&高専TEXT 応用数学(学校の教科書) 必要なとこだけ1周
  • 長谷川浩司 著 線型代数 (学校の教科書) 
  • 徹底研究 
  • 過去問特訓
  • 大学編入のための数学問題集 ←おすすめ
  • 過去問

線型代数だけは4年の選択授業で勉強したので多少できましたが、他は数学の基礎がない(高専の数学のテストで90点を超えたことがない)状態だったのでまず数学の教科書とワーク(数理工学社の高専TEXT)、akitoさんの動画で勉強し始めました。その後徹底研究、過去問特訓、大学編入のための数学問題集の順で問題集をこなしていきました。過去問は阪大、東大のものを合わせて30年分くらい解きました。

数学は2月くらいから勉強を始めたので半年程度の期間です。丸一日やっていたり、少なくても半日くらいは数学の勉強をしていたのでこの3冊を半年で使うことが出来ました。数学は一個ずつ疑問を残さずに定義、定理を理解していくことが重要だと思いますが編入試験では何より問題を解けることが大事だと思ったので、一通り最低限を勉強したらすぐに問題演習に移りました。最低限ラインは参考書に出てくる証明は一切飛ばさず理解はする、問題は全て解く、としていました。

物理

  • 各種大学の授業資料
  • 物理学演習(青) 後藤憲一著 何周も
  • 演習力学 2周
  • 電磁気学演習 2周
  • 過去問

大学の授業のpdfを使って知識を付けました。現在はコロナもあって様々な大学がネットに資料を載せてくれているのでかなり充実しています。参考書を買う前に是非色々探してみてください。

問題演習には物理学演習の黄色を最初は使っていて、途中から青に変えました。単純に黄色が難しくてわかりませんでした。演習力学は剛体が足りない気がしたためです。電磁気は専門だったので電磁気学演習をはじめから解いています。が、磁気範囲がほとんどわからず日々調べながら取り組んでいました。専門なのに物理で一番時間を取られたのは電磁気です。過去問は偶々物理学科に編入された方とTwitterで知り合い、提供してもらいました。50年分くらい様々な大学を解いたと思います。

物理は2年で赤点を取り、3,4年も前日勉強で何とか60を取って終わりだったので苦手でした。そして苦手なまま本番を迎えました。もっと勉強すべきでしたね。受けた大学は全て圧倒的に物理に足を引っ張られています。

阪大の試験1か月ほど前、先に述べた過去問を提供してくれた先輩に一度添削をお願いしたことがあります。その際「あなたは物理を何もわかっていない」ととても優しく指摘していただきました。そのレベルです。それはさておき、物理は色々な問題を自分の頭で考えて経験値を蓄えることでできるようになる教科だと思います。いくら考えても分からない、物理辛いという時期は成長しているということなので喜びましょう。この時期は筋トレの最後の5回の遠さにも似ています。この5回をサボれば今が楽になりますが、頑張りぬけば自分に自信を持てるようになり、確かな力が付きます。他の受験生に差をつけるため、頑張りましょう。つまり””物理的な””マッチョを目指しましょう。

英語

  • 金のフレーズ
  • DUO3.0
  • 大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編
  • 1億人の英文法
  • ポレポレ
  • 過去問

TOEIC

12月にTOEICの公式を初めて受けるということで2週間くらい金フレをやって520点を取りました。その後コロナでTOEICを受けることが出来なくなったので大学にはこの点数を出しています。そして編入試験後にIPを気まぐれで受けて530を取りました。ブランク3か月、ノー勉で受けてしまったので妥当かもしれないと納得させましたが、編入時期に家で解いた模試では600点後半は取れていました。

筆記試験

DUO3.0は最初に文をしっかり理解した後、通学時間が計4時間だったのでその時間ずっと聞いていました。ここまでするとさすがに覚えます。4年後期から初めて、試験までずっとやっていました。ハイパートレーニングは文法習得と英作文対策を兼ねています。ポレポレは読解対策で、非常にためになりました。しかしポレポレをやりだしてから文法知識が全然足りてないことに気づき、急遽1億人の英文法を読みました。ここから急に英語がわかるようになったので初めに文法をしっかり身に付けてから他の勉強をすることを強くお勧めします。過去問で解いたのはほぼ東大のみです。阪大は東大の英語に慣れていれば出来そうという感触だったからです。

試験当日

試験内容

あやふやになってしまったので過去問を参照してください

面接

  • 志望動機
  • 卒研の内容
  • 高専での部活、頑張ったこと
  • 数学が得意か

今年はコロナということもあり特に短かったような気がします。体感3分でした。

後輩に伝えたいこと

僕はコロナで自宅にいざるを得なかった状況になったことで勉強をし続けることが出来たかなり恵まれたタイプで、そのために大阪大学に合格することが出来たんだと思います。

2月ごろから勉強を始めましたが、8月の阪大の試験までに約1500時間勉強しています。これを通常通りの通学時間4時間の中で行うのは厳しかったと思うし、そういう環境でなくても大変だと思います。なのでなるべく早く勉強は始めましょう。

そして僕は阪大に合格はしたものの、ここまで読んでくれた方はわかると思いますがあまり能力値は高くありません。編入試験の結果も最低点の7点上という合格ぎりぎりのラインの人間です。僕より普段の成績が取れている人、TOEICの点数が高い人はたくさんいると思います。そういう皆さんにはこんなやつでも旧帝大に入れるという心の安心材料としてもらうためにこの体験談を書きました。そして僕と同じくらいの成績の人にはまだ希望があると思ってもらうために書きました。まだきっと時間はあるはずなので、自分の真の第一希望を目指して頑張ってください。

オススメの参考書

自分に合ったものを使いましょう。参考書のレベルはなるべく簡単なものを選びましょう。7割くらいは解けないと学ぶことが多くなりすぎるし、やる気も出ません。意外とないがしろにしがちですが、自分のやる気を出させられるかどうかはかなり重要です。やる気は自分の意志ではありません。外的要因によってもたらされる心理現象です。