編入体験談

2024年:京都工芸繊維大学 機械工学課程

自己紹介

名前:まこま
出身高専:雪国の高専 機械工学科
学科順位:3年次:1位、4年次:2位
受験年:2023年度
受験大学(受験科目):京都工芸繊維大学 機械工学課程
併願大学:豊田工業大学
部活や資格:部活:特になし、資格:機械設計技術者試験3級、TOEIC 655点
TwitterID:@hennyuuaka01

なぜ編入をしようと思ったか

まだ働く実感がわかず、もう少し時間が欲しかった。ほかに、インターンシップで設計職に就くには大学院まで行った方がいいという話を聞いたことも大きい。

学年ごとの勉強内容

1~3年

漠然と大学に行きたいなとは思っていたが、特に受験勉強はしなかった。
3年時にTOEICを初めて受けた。450点だった。
学生会活動やいくつかコンテストなどに参加していた。

4年前期

危機感が薄く、特に受験勉強はせず。
大学を調べ始める。

4年後期

学校の勉強と学生会活動、コンテストに追われ受験勉強はできなかった。
TOEICは定期的に受けていたが500点前後で停滞。
金沢大学に研究室見学に行く。

5年前期

春休み

全く受験対策ができていないことに焦り、体験談を読み漁る。TOEIC600点はないと話にならないと書かれていてさらに焦る。
推薦で京都工芸繊維大学、学力で豊田工業大学、三重大学、福井大学を受けることを決める。

3月のTOEICに向けてabceedを契約して2週間英語の勉強に集中。655点をとれた。
「編入数学徹底研究」と「大学生の初等力学」を購入し取り組む。時間が足りず、初等力学には手を付けられなかった。

4月

徹底研究の復習と、初等力学に取り組む。
研究室を調べたり、志望動機を考えたりした。
学校の勉強や卒研、実験のレポートがあり、時間があまりとれなかった。

5月

6月の受験まで受験対策に集中することにした。出席日数の許す範囲で学校を休んで受験勉強をした。実験のレポートも必要最低限の時間しか使わないことにした。卒研もしばらく休ませてもらった。
色々な大学の過去問を取り寄せて解いてみた。
面接・口頭試問対策として友人や学校の先生の前で説明しながら問題を解いたり面接練習をした。

6月

学校の前期中間試験が受験と被る。高専を恨む。中間試験は全部一夜漬けで受験に集中。

試験当日

試験内容

面接と口頭試問があります。

①名前と受験番号を教えてください
②アイスブレイク(遠いところからよく来てくれたね。緊張してる?など)
③志望動機を1~2分程度で教えてください
④卒研の内容を教えてください
⑤提出した履修表を見ながら、4力は習ったか?
⑥4力についての口頭試問
  • 材料力学
    • 引張、圧縮について習った?(習ったと答えると)引張の時の伸びの公式を教えて
    • 塑性変形は習った?(実験でしたことはあるが、授業では扱っていないと答えた)
  • 熱力学
    • 熱力学第一法則、第二法則は習った?(習ったと答えると)熱力学第一法則の式をおしえて
  • 流体力学
    • ベルヌーイの定理は習った?ベルヌーイの式を教えて
  • 機械力学
    • ばね‐質量系を想像してください
    • 最初にばねを伸ばして手を放し、その後外力が何も作用せずに振動を続けるときこのような運動を何という?→(自由振動)
    • 外力を加えて振動させる運動のことを何という?→(強制振動)
    • ある周期の時に振動が大きくなる現象を何という?→(共振)
    • この時の振動数のことを何という?→(固有振動数)
    • 外力を与えないとだんだん振動が弱まっていくような運動を何という?→(減衰振動)
⑦問題が書いてあるプリントを渡され、5分間で目を通してくださいと言われる
⑧5分経ったら、スクリーンにプロジェクターで手元を映しながら回答

以下、プリントの問題

  1. モーメントMをFとLを用いて表せ
  2. モーメントMをFベクトルとRベクトルを用いてベクトル表示せよ
  3. 微小体積dvを図中の記号を用いて表せ
  4. 密度をρとして微小体積dmの質量を答えよ
  5. この円盤の中心軸周りの慣性モーメントIを求める式を積分の形で表せ
  6. 積分を解いて慣性モーメントを求めよ
  7. 回転系の運動方程式を答えよ

面接

面接は終始、和やかな雰囲気で圧迫のようなものはなかった。志望動機や卒研についてもそれほど突っ込んだ質問はなかったため、ある程度準備をしてあれば問題なくこたえられると思う。聞かれる内容もおおよそ例年通りだった。

口頭試問やプリントの問題はわからないと答えてもヒントをもらえる。私はプリントの問題で3問間違えたが、ミスしている箇所や考え方を教えてもらい、訂正することができた。どちらかというと、問題に取り組む姿勢や基本的な考え方ができているかを重視していると感じた。毎年、物理の力学・工業力学の内容が出題されている。昨年と一昨年は数学(不定積分や微分方程式など)も出題されていたが今年は出題されなかった。7人受験して6人合格だったので倍率はそれほど高くないが、ある程度の基礎学力は必要なのだと思う。

後輩に伝えたいこと

とにかく早く始めるべき。気が付いたら時間が無くなっていて焦る。
3,4年の時から何となくでも大学を調べて、可能なら学校の先生に相談して研究室訪問などをしておくといいと思う。高専生で研究室訪問をする人は珍しいので大学の先生に覚えてもらえることもあるし、志望動機がすごくしゃべりやすくなる。ほかにも、課外活動は何かやっておくといいと思う。

オススメの参考書

編入数学徹底研究
大学生の初等力学