編入体験談

2024年:広島大学 工学部 第二類 電気情報プログラム

自己紹介

名前:かじけん
出身高専:新居浜高専 電子制御工学科
学科順位:3年次:9位 4年次:9位
受験年:2023年
受験大学(受験科目):広島大学 工学部 第二類 電気情報プログラム (電磁気・電気回路)
併願大学:徳島大学(合格)・新居浜高専専攻科(合格)
部活や資格:TOEIC435点
TwitterID:@kajiken_0705

なぜ編入をしようと思ったか

企業との共同研究を積極的に行っていたため、現場で使用される技術を学べると思ったから。応用制御や制御工学についての研究室があったから。ある程度近い大学だったから。

科目ごとの勉強方法

数学

募集要項に出題される可能性があったため、数学も勉強した。
3年生から勉強開始、編入数学徹底研究のみで学習。
一周のみだけ解答し、あまり時間をかけなかった。

物理

特になし

化学

特になし

英語

TOEICのスコア提出が必須。
4年生から勉強を開始し、2月と3月の合計2回受験。
金フレ・銀フレとでる1000問とTOEIC直前の技術と公式問題集を解いた。
点数からわかるようにあまり参考にしない方がいい。

専門科目

電磁気はマセマ式電磁気学を2周し、マセマ式の演習電磁気学を1周した。
電気回路は詳解電気回路演習の上下の問題で、過去の傾向に沿った問題を解いていった。
その後は新居浜高専の専攻科の問題を10年分ほど解いた。

試験当日

試験内容

10:00から試験開始で当日50分前に控室に入室したが、他に3名ほど先に待機していた。空調も効いていたため、待ち時間に困ることはなかった。

9:45からテストについての説明があり、計18人の受験者が10:00,10:17,10:34,10:51,11:08ごとに4名づつ問題開示室へと連れて行かれる。この順番は受験番号順であり、早い番号のほうが待ち時間が短い。

問題開示室には時計がなく、「始め」の合図から40分の問題開示時間が終了するまで終了何分前などの合図は無いため、自分で終了時間を把握しておく必要がある。問題用紙には、まず面接で答える質問が書かれており、質問の傾向はあまり変化はなかった。以下に質問を示す。

  • 志望動機
  • 大学に入学後、学んだことを卒業後どのように活かしていくか

その後、専門の問題がありそれぞれ専門A,専門B,専門Cと問題が別れており、その中で2つ回答する問題を選ぶ。私はAとBを選んだため以下に詳しい問題の説明を載せる。

専門A:電気磁気学

電場に関する問題。
図が2つあり、図1には無限に長い円柱があり、その内部には単位長さあたりの電荷密度が定義されている。図2には図1の円柱が2本一定間隔で配置されている図である。
問1:図1を参考に、P点での電場Eをガウスの法則を用いて答えよ。
問2:微小区間の電荷によるP点での電場dEを答えよ。
問3:図2を参考に、P点での電場Eを求めよ。
問4:電位差Vと単位長さあたりの静電容量を求めよ。

専門B:電気回路

変成器を含んだブリッジ回路の問題。
検流計を中心に、左上に抵抗と変成器への入力。右上に変成器の出力と抵抗。変成器のもう一つの入力は検流計につながる。左下、右下には抵抗とコンデンサが並列に接続された回路となっている。
図が2つあり、図1には前述したブリッジ回路。図2には変成器の等価回路(2つのコイルを3つに分割し、相互誘導が無い回路へ変換した回路)が描かれている。
問1:図1の変成器が、図2として表されるときのブリッジの平衡条件を求めよ。
問2:問1のトランス部が図2のように表せることを示せ。
問3:ブリッジが周波数によらず平衡となるとき、LとMをR1,R2,R3,R4,C1,C2を用いて表わせ。

専門C:論理回路?

おそらく論理回路系の問題であった。

以上の問題を解いたが。正答率的には7割程度であったと思う。
問題用紙の他に、解答用紙が1枚渡され、その解答用紙を面接室に持っていく。面接室には3人の面接官がおり、事前に開示されていた(面接室にも質問が書かれた用紙がある)質問に対して、2分間でスピーチを行う。渡しの場合はその他に一切の質問はなかったが、質問される可能性もあると思う。スピーチの後、自分が選んだ問題を指定し、その問題の回答をまずホワイトボードに書いていく(合計12分?)、すべての回答を書いた後に各問題の解説を行っていき、計算過程などを示す。証明する問題や計算過程がかなり多い問題もあるため、かなり簡潔に解いたときの考えを示すのが良いと思う。私は少し解説が多く、時間をかけてしまったため時間が足りず最後まで解説できなかった。時間に余裕があれば、ヒントを貰うことなど可能であると思うので、少しでも回答を書くことをおすすめする。
以上に試験内容を説明したが、かなり時間がシビアであったため、時間管理などを徹底すると余裕が出るかもしれない。最終的に11:20には全試験が終了した。

面接

試験内容を参照されたし

後輩に伝えたいこと

弊学の4年次はかなり忙しく、受験勉強に割く時間が殆どなかったため、かなり厳しい受験になったと思います。加えて私は英語が大の苦手であり、勉強をしましたが結果は芳しくないものでした。しかし、600点以上の受験者が多い中、435点でも合格した私のケースはかなり珍しいものだったのではないでしょうか。このようなケースもあるため、受からないだろうと諦めなくてもいいと思います。

近年、数学が出題されない傾向にありますが、他大学で試験科目に含まれていることも多いですし、数学は出ないだろうと山をはるのはあまりおすすめしません。

広島大学は、恩師やその他の先生に聞いても、合格基準がわからないとよく言われています。正直手応え的に、18人中5人の合格者の中に入ったのが驚きでした。
この書いた内容が、これから受験される方々の参考になれば幸いです。

オススメの参考書

数学

  • 編入数学徹底研究
  • 編入数学過去問特訓

電磁気

  • マセマシリーズ
  • 詳解電磁気学演習

電気回路

  • 詳解電気回路演習

TOEIC

  • 金フレ
  • でる1000問