編入体験談

2017年度 : 東京大学 工学部 航空宇宙工学科

自己紹介

[名前]ごんし
[出身高専 学科] 明石高専 機械工学科
[学科順位] 3年 1位 4年 1位
[受験の年] 2017年度
[受験大学] 東京大学 航空宇宙工学科
[受験科目]  数学 英語 物理
[併願大学] 筑波大学 工学システム学類
[部活や資格]  サッカー部 TOEIC 635 (4年3月受験)
[その他経歴]  短期留学 (学校のプログラムでオーストラリアに3週間)
[現在の活動] ダンスサークルに所属

志望動機

高専4年の夏に行ったインターンシップで実践的な体験ができたことが楽しかったので,卒業後は就職しようと考えていた.4年の夏休みから冬にかけて進路についていろいろ考えたり家族や友人に相談したりした結果,このまま就職してしまうと自分が知ることのできる世界が狭くなってしまう,もっと多様な人と出会い多くの世界を知りたいと思うようになり,2月くらいに受験をすることに決めた.受験勉強を始める時期が遅いと思ったので科目数が少ない+行きたい学科があるという点で志望校を東京大学に決めた.

試験勉強

1~3年

授業と部活が学校生活のほとんどを占めていた.進路のことは何がしたいのかを考えたりしていたが,特に編入する気もなく卒業したら自分がやりたい分野の企業に就職しようと考えていた.授業はしっかり理解するように努めていたので,成績は常に上位をキープできていたと思う.

4年

4年前期

部活の先輩たちが編入学するために引退していく姿などを見て,進路について真剣に考えだすと同時に,最後まで部活をやりたい気持ちがあったので自分がどっちの進路を選んだとしても困らないように普段の授業はしっかり聞いていた.あと,一応東大の過去問だけ印刷して持っていた.でも夏休みにインターンシップに行ってからは就職かなと考えていた.

4年後期

進路について一番真剣に悩んだ時期だったと思う.いろんな人と話をする中で進学もありかなと思い始めていたが,今思い返せば勉強も部活も中途半端で結局いろんな人に迷惑をかけたのではないかと思う.実際は心の中では決まっていたが,決断する勇気がなかっただけだったと思う.しかしこの時期にしっかり悩んだおかげで受験勉強を始めてから迷わずにやれるだけのことをやれた.

英語はただ単に話せるようになりたいなと思っていたのでこのころちょこちょこやっていたが,もともと苦手だったのでTOEICのスコアは全然とれていなかった.(たぶん500くらい)

結局2月から編入に向けて勉強を始め,編入試験の日が5年のときの高専大会の日とかぶっていることが分かってからは部活を引退して,勉強一本に専念した.

物理

とりあえず力学と電磁気の参考書(サイエンス社の黄色いいやつ)をなんとなくやっていた.結局やっていてあんまり自分に合っていなかったのでもう少しそれに早く気付くべきだったと思う.

数学

先輩から教えてもらった徹底研究や過去問特訓など,ほかの方と同じような参考書をやっていた.あと確率は別で先輩から教えてもらった細野真宏の確率が本当によくわかる本をやっていた.とりあえず時間がないことに焦ってひたすら解くということをやっていたので,この時期にやった勉強はあまり身につかなかったと思う.

英語

通学に一時間以上かかっていたので,電車の中でひたすらシスタンをはじめから復習していた.これまた先輩に教えてもらった参考書英語長文問題精講,例解 和文英訳教本 文法矯正編,をやっていた.長文問題精講は自分にとっては難易度が高く一つ一つの問題にかなりの時間がかかったが,和訳の練習もかねて全文を和訳しそこからさまざまな英文表現を学ぶという形でやっていた.

授業はしっかり聞いていたのであまり受験勉強に使える時間は多くなかった.本格的になったのは春休みからだったと思う.

春休み

リズムを作って勉強に取り組みやすくするために,毎日学校の図書館に行っていた.開館から閉館まで毎日サッカー部やクラスの編入を目指す友達と一緒に勉強していた.一緒に頑張る仲間がいたことは本当に力になったし,継続してこの生活を続けることができたのは彼らのおかげでもあると思うので本当に感謝しています.

物理

引き続き同じ参考書をやって一通り終えたので名門の森物理を友達から借りてやり始め,力学,電磁気以外の勉強も図書館にあるいろんな参考書を見ながら勉強した.名門の森の方が自分に合っていてわかりやすく感じたので早くから取り組むべきだったと思った.先輩の意見をうのみにするのではなく自分に合った勉強法を見つけることが大事だと思います.

数学・英語

物理と同様に引き続き同じ参考書を用いて勉強していた.数学の問題集は一通りやると新しいものに手を付けて,なるべく多くの問題に触れるようにしたが,あまり身につかないままだったので正しかったのかどうかはわからない.また,英語はすべり止めで出願していた筑波大学でTOIECのスコアが必要だったので受験したが,635点で伸びはしているが過去の合格した先輩と比較して圧倒的に低かったので少し焦った.

春休みの終わりくらいから実際の試験時間と同じ時刻で過去問を解き始めた.5年分くらいを一気に解いてみたが,全然解けている実感はなく答えもなかったのでやばいなと思い始めました.1日の平均勉強時間は10時間くらい

5年

5年4月

引き続き過去問を解いては見直しという形で勉強を進めていった.問題で分からなかったところを参考書や問題集でひたすら復習するようにし,苦手なところを一つずつ潰していった.一通り復習が終わると新たな5年分くらいの過去問を解いては復習するようにしたが,相変わらず受かる気がしなかったし,少しモチベーションが落ちた時期ではあったが,春休みにリズムを固定して勉強していたおかげでなんとか継続的に取り組むことができた.

5年5月

過去問で持っているものは一通り解き終えたので,できなかった問題を考え直したり自分が苦手だと思う分野を復習したりした.英語は東大の赤本で長文読解やリスニングも少しキムタツを使って勉強したりしていた.このころになると過去問はある程度解けるようになっていたが,物理はまだあまり解けている実感はなかった.

5年6月

クラスの東大を受験する友達と過去問の答え合わせをして,物理が圧倒的に解けていないことに気づいたので必死になって苦手なところをもう一度理解しなおした.友達が本当に優秀だったのでいろいろ教えてもらえてとても助かった.残り日数も少なくやるべきことはしっかりやったので試験に万全の状態で臨めるように無理をしない程度に頑張った.3科目とも完璧な状態ではなかったものの,しっかり頑張ったので自信をもって試験を迎えることができた.

試験当日

フォーレスト本郷に一緒に受験する友達と泊った.緊張して全く眠れなかった.他の方があげてくださっているので割愛します.

面接

質問内容は

  • 志望動機
  • 東大に入ってどんなことを学びたいか
  • 高専時代に行ったインターンシップについて
  • そこではどんなことをしたのか
  • (航空宇宙分野だったので)ロケットを作る方ではなく宇宙飛行士になりたいと思うか

などで,基本的には事前に提出していた資料を中心に聞かれた.

後輩に伝えたいこと

私は進路について悩む時期が長かったので,結果的に勉強を始める時期が遅くなりぎりぎりになってしまいました.早くから考えれば結論が早く出せるというわけでもないですが,進路については早くからしっかりと考えることをお勧めします.

人の進路に対して私がどうこう言える立場ではないですが,就職進学に関係なく決めた進路の先で追う目標をしっかりと持つことが大切だと思います.その目標があれば辛くなっても頑張ることができます.またよく言われますが,受験はゴールではなく通過点であるので大学に進学した後にどう過ごしていきたいかということの方が重要です.

なので,合否に一喜一憂せず自分の目標にこだわって進路選択をしてほしいと思います.そうすれば,どんな場所であっても頑張ることができると思います.また,受験勉強を乗り切るうえで一緒に頑張る仲間の存在は非常に大きなものでした.皆さんも一緒に頑張る仲間を見つけて頑張ってほしいと思います.応援しています.

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