編入体験談

2020年:筑波大学 情報学類 情報メディア創成学科

自己紹介

名前:mimuro_syunya
出身高専:小山工業高等専門学校
学科順位:3年次:上位25%くらい 4年次:上位30%くらい
受験年:2019年
受験大学(受験科目):筑波大学 情報学類 情報メディア創成学科
併願大学:小山工業高等専門学校 複合工学専攻 電気電子創造工学コース
部活や資格:部活:ハンドベル部(2年まで)⇒卓球部 資格:TOEIC765点
TwitterID:mmr17328317

なぜ編入をしようと思ったか

理由は3つあります。

  1. ”受験する事”への憧れ
  2. より情報系の学校に行ってみたかった
  3. 本気で勉強してみたかった

学年ごとの勉強内容

1~3年

いたって普通の高専生。

電気電子の学科だったので、レポートが大変だった。あと、徹夜でなんとかする、っていうのも初めて経験した。
普通に部活して、普通に友達とテスト勉強して、普通にプログラミングが楽しかった。

当時のスペックは以下の感じ、受験を意識していない。

数学や物理に至っては、本質的な力があまり無かったと思う。テストを乗り越える付け焼刃の知識。またTOEICは、何にも分からない状態。リスニングもリーディングも分からん。ちなみに、TOEIC(IP)は自主的に受けたわけではなく、英語の授業とかで強制的に受けさせられたやつ。
しかし、単語だけはいっちょ前に勉強していた。これが後で効いていたと思う。あと、プログラミング大好きだったのも後で効いていたと思う。

  • TOEIC(IP):340点
  • 理系科目:テストを乗り越えるぐらい
  • プログラミング:大好き

4年前期

進路に悩んでおり、何も進んでなかった。

就職するか、進学するか、とても悩んだ。進学する場合、当然お金がかかる。
しかし「10代のうちに、灰になるまで勉強してみたい」という気持ちに気づき、受験を決心する。また当時、落合陽一・ひろゆき・武井壮に影響されており、筑波大学に行きたいとも思う。(あと家から近かった)

結局「筑波大の情報系を第一志望、専攻科を滑り止め」で受験する事になった。
受験すると決めたのは夏休み後半。

当時のスペックは以下の感じで、変化なし。絶望的だった。
というかなんでTOEICの点数下がったんや。。。。

  • TOEIC(IP):325点
  • 理系科目:テストを乗り越えるぐらい
  • プログラミング:大好き

4年後期

基本ずっとTOEIC対策。たまに数学。

受ける学校は

  1. 筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類
  2. 小山工業高等専門学校 複合工学専攻 電気電子創造工学コース

で、必要な要素は

  • 数学(微分積分、線形代数)
  • TOEIC(730点以上)
  • 情報系の知識(アルゴリズム、データ構造、ソート、探索)
  • 電気回路、電子回路、ディジタル回路、電磁気、情報理論、アルゴリズム※
    ※は専攻科の為に勉強

わぁー。やることいっぱい。。。。
本格的に勉強を始めたのは、4年の9月終わりぐらい。
筑波大学はTOEIC必須、という事もあり、TOEICを優先的にこなす。
単語はある程度覚えていたので、耳を慣らそうと思った。

中間テスト(11月)まで

中間テスト(11月ごろ)が来るまではずっとリスニングをしていた。2か月間で150回くらいやってた(1日2, 3回ぐらい)。リスニングのみの点数、200点⇒250点⇒300点⇒330点、という細かい壁があったのを覚えている。

11月時点のTOEIC受験で、630点(L385, R245)を取る。リーディングが上がったのは、単語を覚えていたのと、集中力がかなり上がったのが要因だと思う。やった本は以下の通り。上の2つは、ランダムに解いたりして工夫してたけど、問題覚えてしまった。心の中で「忘れろぉ~」って唱えてた。

  • 極めろ!TOEIC TEST ゴールド模試1000
  • 新メガ模試1200 VOL.1
  • 公式問題集(新形式Vol4まで)

中間テスト後の2週間

中間テスト終わった後2週間は、線形代数をやっていた。

というのも、情報メディア創成学類の過去問を見て、線形代数がさっぱりだったから。特に”抽象的な理解”を大事にした。空間とか次元とか、1次独立とか基底とか「写像ってなんすか?」とか意識しながら勉強してた。ここでは実践的なは意識せず、線形代数の世界になれる事、定義や意味を理解する事、を目標にした。
以下の本を、一回読み終えるぐらいで2週間を終える。

  • 線形代数の基礎(茂木 勇)

1月のTOEICまで

そして、1月のTOEICに向けて勉強を再開。

基本はリスニング攻めで行くが、ちょっとずつリーディング対策を始める。この時、精度を求めるのではなく、時間内に解き切ることを意識した。リスニングは点数が上がってきて350点を下回る事は無く、たまに400点を取る。年末にでる模試 を3周やったのが効いた。わけわかんねぇ事言ってても食らいつく精神が付いた。
しかし、1月の結果は655点(L395, R260)とあまり伸びず。やった本は以下。

  • 今までのTOEICの本
  • TOEIC L&Rテスト でる模試 リスニング700問

3月のTOEICまで

意気消沈としているとすぐに定期テスト(2月)。その後2週間、線形代数をやっていた。そして、3月10日のTOEICに向けて対策を進める。

やった事は、主にリーディング対策。長文を読みまくるのと、文法問題をこなした。もちろんリスニングも落ちないよう、平行して進める。文法問題はでる1000問を5周くらいしたら無双できた。
その甲斐あってか、結果は765点(L395, R370)やった本は以下。

  • 今までのTOEICの本
  • TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

春休み

ここから専門科目を勉強し始める。数学と情報が主であった。
数学は大学編入試験対策の微分積分(青色のやつ)をやっていた。
情報に関しては、定本CとC言語によるはじめてのアルゴリズム入門をやっていた。とにかく解き切る、理解しきることを大切にしていた。やった本は以下

  • そこらへんの編入対策本
  • 定本 Cプログラマのためのアルゴリズムとデータ構造
  • C言語によるはじめてのアルゴリズム入門

5年前期

受験が始まる。。。
対策本と過去問を解きまくる。

専攻科受験まで(6月中盤だっけな)

まず、4月中に授業の振り返りをすました。テスト問題とか教科書、貰った資料を片っ端から読み直した。以下がやったこと。結構量が多かったけど、何とか1か月ぐらいで振り返った。

  • 電磁気
  • 電気回路(過渡現象まで)
  • 電子回路
  • ディジタル回路
  • 微分積分

そして、学内LANサーバーに過去問があった。確か15年分の過去問があったので、それをひたすら解きまくった。あと、一応面接があったので、志望動機的なことを書き、アドミッションポリシーを覚えた。

☆結果は、、、合格!
嬉しかったのと、滑り止めができたので安心して頑張れるようになった。

筑波大受験まで(7月16日だっけな)

友達が過去問17年分もってた。まじで感謝!
最新のものから解いていき、分からない事は先生に聞いた。

筑波大(情報)は線形代数と情報が難しかった印象だったが、土台ができていたので何とか頑張れた。線形代数の抽象的な理解と、プログラミング大好き精神があったので過去問を解くのが楽しかった(気がする)。
あと、進撃の巨人Season3がやってたので、精神的にも大丈夫だった。

そして受験当日、春日キャンパスにて受験。
受験会場には、情報メディア創成学類と情報科学類の受検者たちでいっぱい。体感100人くらいいたかな。
受験の様子はこんな感じ。

  • 受験時間:10:00~12:00
  • 受験方式:最初に受ける科目(数学・情報・物理)のうち2つを選択し、2つの科目を2時間以内に解く。受験時は、A3くらいの紙に自由に記載する。大門1つにつき1枚の紙。同じサイズの紙の計算用紙も配られる。

私的には、時間内に解き切り、分からない問題は数学の1問だけだった。
我ながら上出来であったとテンション上がり気味で終わった。

☆結果は、、、不合格↴
発表会場まで見に行ってきましたが、ダメでしたね。。。同じく見に行ってきた人は10人もいなかったと思います。

試験当日

試験内容

2020年度入学者向けの試験。

数学1

  • 3つの変数(xyz)を含む方程式に関する偏導関数の導出。zに関する形に直し、偏微分する。分母にzがある項が一つ、分子にzがある項が一つ。
  • 積分。1/{x(x+1)}の1~∞の微分。楽勝。

数学2

  • 3つの変数を含む、2次元配列に関する、直交行列の問題。直交行列の条件(各列のノルムが1、各列が1次独立)を利用し、方程式を立てて解く。
  • 1つの変数を含む、3次元配列に関する、対角化・固有値に関する問題。固有多項式を立てる問題と、”対角化不可能”な条件を求める問題。後者が難しい。

情報基礎1

  • 関数計算するときのアルゴリズム、実行回数の導出とプログラムの穴埋め。
  • 関数計算するときのアルゴリズム、特定の変数が用いられる回数、計算量(オーダー)、より良いオーダーのプログラムの作成。

情報基礎2

  • 文字列の順列に関するアルゴリズム、再起関数が含まれる。

面接

なし。

後輩に伝えたいこと

「気持ち」と「準備」と「友達」が大事です。

受かってやるんだ!という気持ちと、学校への憧れを持ちながら勉強しましょう。
次に準備です。なるべく早めに対策を始めましょう。私は4年の9月からでしたが、もう半年欲しかったです。
そして、友達です。一緒に戦ってくれる仲間が大事だったと思います。張り合いがありましたし、過去問くれました。

オススメの参考書

TOEIC

  • 新メガ模試1200
  • TOEIC L&R テスト 文法問題 でる1000問
  • TOEIC L&R テスト でる模試 リスニング 700問

数学

  • 線形代数の基礎(茂木 勇)
  • 編入の微分積分徹底研究

情報系

  • 定本 Cプログラマのためのアルゴリズムとデータ構造
  • C言語によるはじめてのアルゴリズム入門