編入体験談

編入体験談 名古屋大学 工学部 機械・航空工学科

自己紹介

[名前]N.R
[出身高専 学科]明石工業高等専門学校 機械工学科
[受験の年]2017 年度
[受験大学 受験科目]名古屋大学 工学部 機械・航空工学科
[併願大学]東北大学 工学部

受験内容

先に受験期間にしたこと、対策、使った教科書等々を話しますが、、高専から編入した女子の大学生活を聞きたい人等はすっ飛ばしてください!

受験勉強は、4年生で剣道部を引退したあと始めよう!と思ってましたが、他に参加してたプロジェクトや学校の課題に追われてほとんど勉強しませんでした。後期の間に数学の徹底研究の第3章が終わらなかったくらい(笑)

その代わりTOEICの勉強はすき間時間に頑張りました。

本格的に始めたのは春休みで、私の周りではみんなこれくらいでした。早く始めればいいって人も多いですが、学校の勉強をしてきた自信がある人は短期決戦でやるのも悪くないかなと思います。

私が使った教科書や勉強方法を話します。他の人が書きそうなことはなるべく端折りました。名古屋、東北の工学部機械工学科は数学、英語、物理、化学だけです。私は名古屋が第1志望で、受験日が東北より早かったので完全に名古屋対策しかしてません。東北は二の次でした。

数学

徹底研究、数学編入過去問特訓を3、4週しました。過去問特訓より徹底演習を使ってる人が多いのかな?中身は被ってるものもあるので、自分の好きなものを使えばいいと思います。

研究と特訓をしたあと、徹底演習と編入のための数学問題集の、名古屋の過去問を解きました。

数学はいかに問題慣れするかだと思うので、量を解くことをオススメします。

英語

名古屋は長文と英訳、和訳がメインで、東北はTOEICなので、5月まではTOEICの点数も上がるように工夫して勉強しました。

TOEIC対策としてはアルクが出している究極のゼミpart5,6,7でreadingを、listeningは何使ってたか忘れましたが、1日短時間で行うTOEIC対策の本を、1回目は流しで聞いて答える、2回目は1回目の答え合わせをせずに全部聞き取れるまで問題文を聞いて答える、その後答え合わせをし、自分が聞き取った文が合っていたか、答えはどうか、知らない言い回しはあるかを丁寧に確認してました。なのでこれだけで2時間くらいかかりました。でも丁寧に時間を掛けることでreading対策にもなるので、私としてはオススメです。

名古屋の長文対策は、大学入試対策で使われている、難関大のための上級問題特訓リーディングを使ってました。あとはドラゴンイングリッシュの必修英文法を5年前期の授業中に読んでました(笑)

英語はそもそも苦手だったので、質重視でした。因みに、TOEICは最終765でした。700を100点換算するらしいので、700はあった方が安心です。

物理

名古屋の物理は力学と電磁気に絞られてますし、内容もそこまで難しくないです。

サイエンス社の黄色い教科書シリーズを使ってました。物理の問題は問題構成が限られてくるので、これを理解できると怖いものないと思います。

化学

化学は激むずなので、半分諦めてください(笑)もしまだ受験までに1年くらいの余裕がある人は、英語の勉強と一緒に高校範囲の基礎を固めておいた方がいいかも。

試験には大学の範囲もでますが、高校範囲が完璧にできていれば半分はとれそうな感じです。

高校生が使う参考書と過去問と、化学科の知り合いと、ネットを頼りにしました。ネットは上手く使うと効率がいいです。

全体

化学以外の過去問は試験傾向を見るのと、試験に慣れるために使いました。あと、参考書は解説が丁寧なものを使うといいです。答えが載っているだけのものは勉強しづらいので。

また、7月の土日は実際の試験が行われる時間に勉強をし、休憩時間に休憩をすることで当日の雰囲気に負けないようにしました。それでも、当日は頭を使いすぎて後半は頭痛がすごかったです…。

あと、名古屋だけじゃなくて国立や旧帝受ける人は受験日が遅いので、周りが進路決まっていくプレッシャーがすごいことは覚悟しといた方がいいと思います。なかなか精神的にきます(笑)

面接

機械・航空工学科の面接は重視されません。1人5分程度で志望理由、高専時代にしていたこと等ありきたりなことを聞かれます。私はここで、試験の出来具合を聞かれ、「英語7-8割、数学8-9割、物理8-9割、化学4割程度だと思います。」と答えると、自己分析ができているね、と言われました。なので実際これぐらいは取れていたんだろうと思います。面接の雰囲気は和やかです。なのでそんなに力まなくても大丈夫。

さて、ここからはたぶん私にしか話せないことです。

私は落ちたら就職する、という覚悟で旧帝大の2つしか受験しませんでした。滑り止めが就活ってことですね。理由は、夢に対してこれくらいの努力も出来なかったら大学にいっても頑張れないと思ったから。滑り止めを受けない学生はなかなかいないので、先生には引かれたと思います(笑)

ここで、題名にもあるように、私は就活も体験しました。ご察しのように、名古屋にも東北にも落ちたからです(笑)名古屋での手ごたえが良く、受かっている気満々だったので、東北までの間に勉強をしないとこうなりました。

この時点で8月末で、そこから私の就活が始まりました。大企業や、有名企業等は既に募集を締め切ってますが、中小企業や高専枠が多いところは9月に入っても募集を行ってました。注意してほしいのは、ここで残っている企業は待遇が良くないとかブラック企業という訳ではないことです。この時期に就活を始めてもいい企業に就職できるのが高専の強みだと思ってます。私も、1ヶ月かけて担任や、当時の研究室の先生の紹介で会社見学に行かせていただいたりして、受ける企業を決めました。知っている人は知っている、積水化学です。9月末頃に書類を記入、企業に送る寸前まで準備が整いました。しかし、あとは送るだけ!ってところで名古屋大学から繰り上げ合格の通知がきて、私の就活は幕を下ろしました。※繰り上げ合格:合格者が入学を辞退した際に追加で合格にすること

名古屋大学のように繰り上げ合格をしている学校は少ないですし、大体学校はHPに繰り上げ合格を実施しているか否かは書いていません。なので自分の受ける大学にその制度があるかどうかは人脈やネットをフル活用して調べてみてください。

あと、滑り止めを就職にするのは高専にしかできないことだと思います。私は、元々就職志望だったんですが、“航空機を作ってみたい。でも航空機の世界で女子がやっていけるのか不安。”という思いから、まず大学で自分の力を試すことにしました。女の子の場合、将来仕事を取るか家庭を取るかを決めないといけない日が来ると私は思っています。やりたい仕事もするけど家庭も大事にする、というのが私にとってのベストアンサーですが、それにはかなりの覚悟と努力がいる。それを自分はできるのか、というのを試すために旧帝を2つだけ受けました。名古屋の受験では自分の実力を出せたので、落ちた時に悔いはありませんでした。あったのは、自分に越えられない壁を乗り越えた人達への尊敬みたいなもので、多少はへこみましたが、すぐに気持ちを切り替えることができました。夢を追いかけるか悩んでいる人が、少しでもリスクを少なく挑戦できるのは高専くらいだと思います。就職に対して悪いイメージが無く、職種にこだわらないのであれば、全然ありです。

学校によってはそんな進路希望をだすと先生に何か言われるかもしれませんが、実際受験をするのも、その先を生きるのも自分なので、先生の言うことを真に受けない方がいいです。自分のことは自分で決めましょう。

最後に、機械科に編入した私の大学生活(まだ始まって3日)を少しだけ。私は今、工学部機械航空工学科航空宇宙コースにいますが、クラスに男子しかいません。正直びっくりしました。でもこれは高専のときと同じで、気が合えば話せる人達ばかりです。実験も始まるので同じ班の人と仲良くなれると思います。また、大体の大学には編入生の集まりがあるので、不安はそこでほとんど消えますし、やはり高専生とは気が合います(笑)部活動やサークルなども編入生を歓迎してくれるところも多いです。ただ、内部生が「編入」という制度を知らないことが多く説明がめんどくさい。また、入部した年が同じ人たちを同期としてみなすので、良くも悪くも1年生と同じ扱いを受けます。

…と、以上が私なりに話せる編入体験談です。まとめると、

・勉強頑張れ

・就職を滑り止めにするという発想もあり

・大学生活なかなか楽しい

・人生なんとかなる

です。

ここにすべてを話している訳じゃないので、もし聞きたいことがあればTwitterで@meca_girlに連絡してください。お話ししましょう!