編入体験談

2022年:大阪大学 工学部 応用自然科学科

自己紹介

名前:タロー
出身高専:大阪府立大学高専 環境物質化学コース
学科順位:3年次:3位 4年次:2位
受験年:2021年
受験大学(受験科目):大阪大学工学部 応用自然科学科 応用化学科目

併願大学:京都工芸繊維大学(合格)大阪府立大学(合格)大阪府立大学高専専攻科(合格)
部活や資格:TOEIC 795

なぜ編入をしようと思ったか

将来研究職につきたいと思っており、そのためには学位(修士以上)を取ることが必要であると考えたため。

科目ごとの勉強方法

数学

数学は主に徹底研究と過去問特訓をやっていました。解いた感想としては両方とも数学に苦手意識を持っている自分にとっては非常に難しく感じました。なので数学に苦手意識を持っている人はまず学校の教科書や問題集を完璧にすることから始めたほうがいいと思います。

阪大の数学の試験は行列・微分方程式・複素関数・確率から成っています。行列と微分方程式は学校でやっていたので徹底研究と過去問特訓しかやっていませんでした。複素関数・確率は学校でほとんどやっていなかったのでマセマシリーズの確率統計・複素関数で学んでから徹底研究と過去問特訓で演習しました。マセマシリーズは結構砕けた言葉で書かれており,なじみやすくまず初めにやる参考書としておすすめです。

物理

特になし

化学

物理化学

わかりやすい物理化学(第二版)で基礎事項をおさらいし、演習 化学熱力学で問題演習をしました。演習 化学熱力学は誤植が少々見られますがいろんな問題がのっているので結構力が付きました。わかりやすい物理化学(第二版)はアトキンス物理化学に比べると内容がわかりやすく、とっつきやすくのでおすすめです。

無機化学

授業プリントを教科書兼演習書として使いました。

有機化学

まず基礎有機化学と基礎有機化学演習で基本事項を抑えてから有機化学演習:基本から大学院入試まで で補強しました。ボルハルト・ショアーの現代有機化学も反応機構や反応が進む理由を調べるために使っていましたがぐぐっても大学のパワポから結構出てくるのでお好みでいいと思います。

英語

英単語にはduo 3.0と鉄壁の二つを使って勉強をしていましたがぶっちゃけこのうちの一つを完璧にするだけで十分と思います。ほかにも速読英単語必修編上級編に手を出していましたがただ単語を覚えるよりはいろんな長文を読んでわからなかった単語をQuizletとかにまとめたほうが効率よく英語力をあげられると思いました。

文法はNext Stage一本でいきました。わからないところがあればネットで調べました。文法に関しては正直教科書よりネットにあがっているもののほうがわかりやすいと思います。

長文・英文読解は基礎英語長文問題精講と基礎英文問題精講の二つの参考書で勉強しました。基礎という名前がついている割に難しいので単語と文法を完璧にしてから取り組むのをお勧めします。補強でやったポレポレ英文読解プロセス50はまずこれからやっておくべきだったと思うぐらいいい参考書でした。この参考書を取り組むことで英文の構造がわかるようになり、長文がぐっと読みやすくなります。

英作は竹岡広信の英作文が面白いほどかける本をつかいました。この本はまず英作文によくある表現法を学び、次にそれを使った例題を解き、最後に自分の書いたものと答え・よくある間違いを比べるというものです。この一冊を完璧にするには結構時間がかかるのである程度余裕をもって取り組むことをお勧めします。

総仕上げに阪大の英語20か年を使いました。長文問題は訳と問いの解説しかなく、わからなかったときの理解が難しいですがそれ以外の英文の日本語訳,英作文に関しては詳細な解説がのっています。残念ながら、これには英語の編入試験にはある穴埋めと文法の間違い訂正はのっていませんがこれらは単語・文法をしっかり学んでいれば大丈夫だと思います。

専門科目

特になし

試験当日

試験内容

数学

  • 大問1:行列 最後小問の証明問題は解けませんでした。
  • 大問2:連立微分方程式の応用問題 y(t)’+x”(t)=x+y+tみたいな感じの方程式の連立でした。全く見たことのないパターンだったので白紙でした。
  • 大問3:複素関数 例年の複素関数の問題に比べると簡単でした。マセマの教科書をしっかりとやっておけば解ける問題ばかりでした。
  • 大問4:確率

確率と統計のどちらもよくある問題で難なく解けました。
手ごたえとしては5割~6割程度です。

英語

  • 大問1:長文読解 例年に比べると読みやすく、ひねった問題もなく手ごたえは結構ありました。
  • 大問2:日本語訳 長文と同じで訳しやすい文章で難なくいけました。
  • 大問3:和文英訳 訳しにくい単語も多く,文自体も複雑で難しかったです。
  • 大問4:穴埋め  2問ほどわからなかった問題はありましたが過去問に比べて難易度は変化していないと思います。
  • 大問5:誤り訂正 たぶん全部解けたと思います。Next stageの内容が頭に入っていれば十分解ける問題だと思います。

出来は7.5割くらいかなと思います。

専門(化学)

例年の傾向通りと思います。例外的に生物に関する問題はいままでは遺伝子やアミノ酸・タンパク質系のことを問うものがほとんどでしたが今回は脂肪・脂質に関する問題がでました。

出来は6.5~7割くらいでした。

面接

4人の面接官がいて、それぞれ

  • 志望動機
  • 高専で何を頑張ったか
  • 博士課程に進学する気はあるか
  • 試験はどうだったか

について聞かれました。体感5分ぐらいで終わりました。

後輩に伝えたいこと

僕の点数の合計点は545.4点で全体850点の64%で合格者の最高点でした。また最低点は410.9点と全体の48%でした。別に8~9割取らなければ受からないというわけではなく、半分取れれば受かる可能性は十分あるので、勉強がうまくいってなかったり、まったく成長している実感がなくても勉強をあきらめずにチャレンジしてほしいです。

オススメの参考書

わかりやすい物理化学(第二版)とポレポレ英文読解プロセスと英作文が面白いほどかける本は買って損はしないです。