Contents
  1. 自己紹介
  2. なぜ編入をしようと思ったか
  3. 学年ごとの勉強内容
  4. 試験当日
  5. 後輩に伝えたいこと
  6. オススメの参考書

自己紹介

名前:Lee
出身高専:北九州高専
学科順位:1年次:学年5位(クラス1位)2年次:学年9位(クラス3位)3年次:クラス18位 4年次:クラス19位 5年前期:クラス25位
受験年:2023
受験大学(受験科目):東京工業大学工学院経営工学系 数学,物理(力学,電磁気,熱力or波動),化学(有機化学,無機化学,物理化学),英語
併願大学:電気通信大学Ⅰ類(情報系)経営・社会情報学プログラム(不合格) 九州大学芸術工学部インダストリアルデザインコース(未受験)
部活や資格:TOEIC815(4年12月受験) ハングル検定準2級(8年前くらい)韓国語はネイティブに近く使えます.

補足:北九州高専は1,2年次は学年200人ちょいが同じ生産デザイン工学科に所属し,3年次より5つのコースから一つを選び,そのコースに配属されます.

なぜ編入をしようと思ったか

高専には姉と兄が通っていたため,必然と通うことになりました.
中学3年の頃に,姉が高専4年生で編入試験の勉強をしていました.
姉は九工大に合格しました.そのため,姉が大学編入できるなら,自分はもっと余裕で編入できるじゃんと思い,高専には九大以上の大学に編入するつもりで入学しました.

東工大を目指すようになったきっかけは詳しくは,年を追って説明をしますが,大きくは下の3つです.

  1. 経営や経済との複合分野で編入できるところがあったこと
  2. 工学系としては,日本のトップクラスに位置し,学歴として申し分ないこと
  3. 海外のトップ大学に交換留学でき,修士課程では世界レベルの大学とのダブルディグリーもあること

学年ごとの勉強内容

1年次

編入の推薦も視野に成績は上位を目指して,ちゃんと勉強はしていました.

入学後,サッカーを小学校からしてきたため,サッカー部に所属しました.姉と母のすすめで夏休みにタイのカセサート大学への5日間の短期英語研修プログラムに参加しました.そこで,カルチャーショックを受け,高専生活を,国際交流を軸に過ごすことを決めました.帰ってきて,サッカーをやめ,留学資金を稼ぐためのバイトを始めました.後期には学校で定期的にある短期留学生(主に東南アジアから)のウェルカムパーティーに参加したり,春休みには,韓国の全北大学のスタディーツアーに参加したりしました.

1年の終わりごろには,アメリカへの年間留学を志しました.英語の勉強を始める前に,編入試験で必要になることも姉から聞いていたのもあり,3月のTOEICを受けました.360点でした.

2年次

アメリカ年間留学のための資金を,奨学金に落ちても自分でまかなえるように840円の時給で永遠に蕎麦屋の厨房で天ぷらを揚げて,かつ丼を作り,皿洗い続けました.賄いの大好きなそばをを1年以上週5,6で食べ続けました.

編入の推薦も視野に,成績は上位を目指してちゃんと勉強はしていました.前期の成績で学年1位に偶然なれました.

留学はAFSという留学エージェントに目を付けたのですが,英検準1級程度の英語の試験に合格しなければ,アメリカの高校が受け入れてくれないとのことでしたので,登下校や寝る前,厨房などで英単語帳を眺め続けました.6月の英検で,運よくぎりぎり2級の1次に合格しました.2次の面接は,留学生達と英語で交流してきたこともあり,一切練習せず余裕でした.そのまま,10月に英検準1級を受験しましたが,さすがに準1級は無理でした.11月に留学用の英語の試験があったのですが,合格ラインの本当にぎりぎりで合格しました.韓国語をネイティブに近くできるので,11月の高専祭では韓国の工業高校からの短期留学生達を案内したりしました.

その後,後期に公益財団法人AFS協会の「AFS平和の鳩プロジェクト」(全国5人,200万円留学用奨学金)に受かり,3年次の8月からのアメリカの高校への年間留学が決定しました.最高にうれしかったです.アメリカの高校へは学年1位の成績表を送ることができました.ちなみに,この年間留学は「休学」扱いなので一年卒業が遅れる予定でした.

2年が終わるころ,エンジニアや研究職には就きたくとおもい出しました.そこで経済や経営との複合分野への編入を志しました.春休みに編入について調べると,九州大学経済学部経済工学科に推薦がありました.その他,東北大学経済学科には経済学の専門教科があったりしましが,より経営にフォーカスしたいと思い,東工大の経営工学系へ編入することを決めました.専門ではない化学が試験科目にありましたが,絶対東工大に行くために,4年から編入試験勉強をすると覚悟を決めました.

3年次

知能ロボットシステムコース配属となりました.

留学が決定したので,バイトと英語の勉強をやめました.時間ができたので,スペイン語や簿記の勉強を趣味でしました.給付奨学金などのために成績は維持するつもりでしたが,コロナが流行り定期試験が簡単になりみんなが満点を取ったり,先生の手違いで提出した課題が未提出となっていたりで,最初の中間試験でクラス9位になりました.今まで学年一桁しか取ってこなかったため,クラス9位に絶望しました.東工大は生命理工学院以外は推薦がなく,学校の成績は必要ないため,もう学校の勉強はやめました.

6月になり,コロナの影響で留学中止の連絡が来ました.奨学金も全部回収されました.1年以上かけて,やっと掴んだ留学でした.絶望しました.勉強する気がなくなりました.
夏休みに,シンガポールのテマセクポリテクとの2週間のオンラインインターンに参加しました.

半年間英語の勉強は一切していませんでしたが,11月にTOEICを受けたら,580点でした.12月ごろに東工大の3年分の過去問を取り寄せました.さらに,ZENPENかどっかに東工大の過去問を25年分くらい持っている人がいます.その人に連絡をとり,過去問をもらいました.

春休みからついに編入試験との戦いが軽く始まりました.

「編入数学徹底研究」やったり,東工大の直近の数学の3年分の過去問を解きました.ぜんぜん勉強してないけどまあまあ解けちゃって,東工大の数学めちゃ簡単じゃんとなりました.しかし,物理と化学は全くわけがわかりませんでした.春休みにずっとNetflixで毎日楽しくシャドーイングしたら,TOEICの対策はあまりせず,3月のTOEICで725点になりました.

このころに,私はしつこくTOEICを受けろと声をかけて,クラスの進学25人の内の半分以上にTOEICを受けさせました.

4年前期

東工大の数学の勉強をしながらも,TOEICの対策をちゃんとしたら,4月で790点を取れました.一旦英語はやめました.

力学と熱力は授業で習うのでぎりぎりまで後回しにするつもりでした.

4月から,化学の「マクマリー有機化学上」も同時進行で読み始めました.「混成軌道」とか「共鳴は犬の雑種のようなものだ」とかまじで意味わかりませんでしたが,途中で「マクマリー有機化学概説」に変えて,その後数カ月訳もわからないまま2,3周読んだころにやっと何を言っているのかわかりだしました.6月ごろから同時進行で黄色い「電磁気演習」と「演習力学」と「無機化学 その現代のアプローチ」も読み始めました.基本最初は飛ばし飛ばしながら何周も読みました.

「電磁気学演習」は何回読み直しても,初学者には訳が分かりません.あれは初学者の自習用の本ではありません.でも,わからないまま何回も読みました.YouTubeで電磁気の動画を見たり,三周くらい読んだあたりで,ぼちぼち何を言っているのかわかりだしました.夏休みには,「マクマリー一般化学上」の量子論や,化学結合論などの前半部分を読みました.訳わかりませんでしたが,繰り返し読みました.

ときどき,英単語帳も読みました.

登下校,休み時間,寝る前など,空いている時間にだらだら永遠と繰り返し,科目を気分によって変えては教科書を読みました.二教科ずつ週ごとに読みました.「今週は有機化学概論と電磁気演習を読む.」「これから二週間は英単語帳と演習力学と無機化学を読もう.」といった感じに.一日3時間前後くらいだらだら読んでいたと思います

教科書読むのに飽きたときは,数学を解いたりしました.東工大の英語の赤本も取り寄せ,読んだのですが,全然文章の意味がわからずこのレベルを高3が解くのかと,かなり驚きました.

4年後期

TOEICはぼちぼち対策して,9月で800点,12月で815点になりました.伸び悩みました

Netflixで楽しくシャドーイングばかりしていたので,リスニングは450点を安定して超えるようになりましたが,リーディングが勉強しても全然伸びませんでした.東工大の英語は超長文なため,リーディング能力のみが必要です.やばいと思ったため,2月の英検1級を受けることにしました.準1級は簡単に感じるようになっていたため,東工大の英語の対策と進学後に英語単位で満点取得のために英検1級の勉強をしました.主に,単語の強化と長文読解の対策をしました.リスニングの対策のために「wnyc」のラジオで世界のニュースも音楽の代わりに聞き始めました.

冬休みに入る前ころには,意味わからなかった教科書たちが大体何を言っているのかぼんやり全体的にわかってきました.それぞれの学問の全体像をつかみだしていました.脳が化学に対応できるようになってきているのを感じ出しました.10年分の過去問を見直すと,物理も化学も,どの大問がどの演習の類題かというところまでわかるようになりました.まだぜんぜん解けませんでした.年明け当たりから,「電磁気学演習」や数学の演習問題や「有機化学演習 基本から大学院試まで」を真剣に解き始めました.わからないものだらけでしたが,このあたりから筑波大学受験など電磁気が必要な友達に自分も同時に解きながら,電磁気を教え始めました.

英検は2月の本番までには全然合格レベルまで持っていけませんでしたが,コロナの濃厚接触者となったため,試験を6月に延期することができました.

春休みに入り,

を過去問と照らし合わせながら全体を解きました.

を読んで,解いてを繰り返しました.春休みは化学に専念しました.
力学と熱力学の総復習と,波動の演習も「基礎 物理学演習Ⅰ」で行いました.

春休みまでの一年間は年間を通して,だらだら意味わからない教科書たちを読み続けました.一日3~4時間くらいです.睡眠時間が非常に長く,基本最低8時間は寝ていました.
春休みは9時間寝て2~3時間昼寝していました.集中力が続かないため,一日5時間くらいの勉強時間です.

5年前期

4月から受験のために本気で気持ちを切り替えました.まず,朝起きる戦法に切り替えました.私は学校から帰ってきたらきつくて勉強が進みません.帰ってきたら17:00~18:00には寝て,2:00~3:00に起きて,朝集中して勉強する戦法です.私には最高に合っていました.一日の勉強時間は,授業中の内職を合わせると5~6時間です.朝起きて,ここまで適当に放置してきた力学と数学を真剣に総復習しました.2週間おきに力学と電磁気を変えながら,深い演習問題を解きました.阪大や東工大の力学と電磁気を解いたりもしました.無機化学と物理化学も,春休みに解いた演習や教科書を時々復習しました.

4月末には東工大に訪問し,三年分の英語の閲覧をし,大岡山キャンパスを見学しました.めちゃくちゃきれいで,「このキャンパスに通いたい!!」と思いました.英語は赤本と同じ形式で,内容は高3が受ける赤本よりはるかに簡単でした.同じ日に電通大の英語の閲覧に行きキャンパスを見ましたが,九工大の古くちょい汚い感じで,キャンパスも狭く,高い木によって日光も遮断され,「ここには絶対に通いたくはない!!」と思いました.

4~5月にかけては,朝一時間早く登校し,東北大学を受けるクラスメイトに有機化学を1から全部教えることで,ほとんど暗記をしました.筑波の友達と,筑波の電磁気と力学を数年分解いたりもしました.(ちなみに,筑波大も東北大もそれぞれ合格してくれました.最高にうれしかったです.私のクラスは,結果として北九州高専の歴代のクラスの中でもほぼ一番の進学実績となりました.国立大学に20人合格(内6人は指定国立大学法人))

6月になり,英検1級を受けましたが,訳あって落ちてしまいました.同時に電通大の対策を始めました.電通大は東工大の練習台で,すべり止めにするつもりだったので,数学では,あえて簡単な「複素関数」を選ばずに,難しい「ベクトル空間」を選び,自分の専攻に近い物理ではなく,化学を選択しました.受験の直前2週間は無機化学と物理化学と数学(特にベクトル空間)の勉強に集中しました.東工大のために電通大には出ないところまですべて勉強していました.すると,今年は5人の枠に67人受けに来ていました.落ちました.電通大に合格したいのであれば,複素関数と自分の専門科目を選びましょう笑

申し込んだ奨学金に落ち,英検1級に落ち,電通大に落ちました.早川聖来も無期限休養に入りました.メンタルがやられそうでした.ですが,「電通大は何個ミスるかの勝負,東工大は何個拾えるかの勝負」と全然レベルの違う勝負だとわかっていたので,東工大に合格する自信はありました.

電通大が終わって,東工大2か月前から,東工大10年分,京大阪大東北大名大九大3~5年分の力学,電磁気,熱力,波動,有機化学,無機化学,物理化学を解きながら,一カ月かけて,全教科の総復習をし,あらゆる問題パターンを叩き込みました.このころには赤本の英語もぼちぼち大体解けるようになっていました.

受験まで1カ月となるころには不安が相当でかくなってきました.もう勉強することはほとんど残っていませんでした.誰よりもこの広い範囲を深くカバーして,ほぼ間違いなく合格する自信はありました.

しかし,本番が近づくにつれ,「落ちる可能性もある」という不安が大きくなってきました.誰よりも高専生活の長い時間を犠牲にしてきたからこそ,「これでもし本番で解けずに落ちてしまったら.」と非常に心配になりました.編入試験は試験本番の一回勝負です.そこで解けるか解けないか,それだけです.そこまでどれだけ勉強してきたかなんて一切関係ありません.もう勉強することがなく,全然勉強しない自分に焦って,もしものことを想像して心配が強くなって,毎日落ちた時のことを想像してしまい,試験三週間前には病んでしまいました.力学の演習を見ても全然手につかず,涙が意味もなく溢れそうになりました.笑 

これはやばいと思い,一回勉強を忘れて,二日間Netflixでアニメを見ることにしました.その後すぐに,九州大学の芸術工学部が東工大の試験の後に出願可能であることを知りました.東工大には仮面浪人をしてでも入るつもりでした(ちなみに,調べると東工大は高3の現役合格率が5~6割程度.ほぼ半分が現役ではない)が,私のプライドが「ここまでこんなに勉強してきたのに」と島根大学や,琉球大学は許してくれませんでした.就職で仮面浪人も想定していました.そこで九大芸術工学部にインダストリアルデザインコースがあることを知り,偶然815点のTOEICのスコアシートもあったため,東工大の出来次第で受験日の次の日に申し込むことにしました.保険があるだけで,気持ちがだいぶ楽になりました.

そして,自分に「お前はこれまでもう十分にやってきた.」と何度も言い聞かせ,1週間前には,Netflixを見たり,関門花火大会を見に親せきの家に泊まりに行ったりしながら,全教科をだらだら総復習しました.

試験までの流れ

試験の二日前に新幹線で東京に行きました.泊まった宿は,快活クラブ大森駅前店です.

快活クラブの快適さは電通大受験時に確認しました.受験なのに,快活クラブで休めるのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが,私には全然快適でした.東京のホテルは安くて一泊8000円です.快活クラブは15時間で4000円(学生割)です.ホテルにはベッドの周りに変に空間があります.電気を消したときのあの空間に私はむしろ本能が警戒してしまいます.快活クラブのあの一畳ほどの閉ざされた空間が私には合っています.ただ,人のドアを開け閉めする音はとても響くので,耳栓をお忘れなく.電通大で試しに泊まった調布駅前店では,それを知らずドアを開け閉めする音に何度も起こされました.

快活クラブで,三日間ほぼカラオケで出てくるような飯を食べました.毎朝,朝食にカレーを食べました.まずくはなかったですが,あれは間違いなくレトルトです.

試験前日は,朝部屋を出て支払いをして,快活クラブの安い「飲み放題カフェ」に切り替え,8時間ほど快活クラブの椅子で全教科の総復習をしました.スーツケースで最低限のテキストを15冊ほど持って行っていました.夕方になって,また支払いをして部屋を借り,寝ました.

試験初日目は,想定以上のできの悪さで,夜寝付けませんでした.目をつむると頭の中で永遠と問題を解きなおしてしまい,脳みそが冴えてしまいました.8時半に寝ようとしましたが,寝られず,スマホをいじっていたら10時くらいになりました.寝ましたが,1,2時間ほどで起きてしまいました.またスマホをいじりだして,1時くらいになり,さすがにやばいと思い,腹いっぱい食べて,むりやり眠たくなろうと,食事注文画面を開くと,「現在あぶら取替中」と食べたかったあぶらっぽいものをほとんど注文できませんでした.

コンビニに行くことにしました.ローソンに行ってもいいものはなく,ファミマに行くと全然商品置いてなくて,すき家に入っても全然食べたいものはなく,結局一番遠いセブンに行き弁当を買いました.30分ほど出歩いたかと思います.帰って食べて,三時過ぎに寝ました.

試験当日

試験内容

受験者数は67人で,2つの部屋にわけられました.私は,後ろ側の番号の部屋でした.30席ほどありましたが,10人ほど欠席していました.

定員20人なので,全体の実質の倍率は2倍から2.5倍程度でした.私の知っている中で過去一の低さです.

数学

大問1.陰関数の極地をすべて求めよ.

東工大は,陰関数は私が知っている限りは出たことがありません.電通大に陰関数が頻出なため,勉強していて解いたことがあったため,なんとか記憶をたどり,ぎりぎり解けました.「数学/徹底演習」の問3.1.10の東農大の問題と同じ問題です.問題文に“陰関数”と書かれており,陰関数の問題であることを教えてくれていました.この“陰関数”の文字が問題文になかったら,もう一歩難しい問題になったと思います.

大問2.重積分2問

まあまあよくわからんかったけど,(1)は極座標変換したら解けた.(2)は問題文だけじゃわからんけど,図描いたら全然わかった.先に円柱の体積を求めて,下部分をそぎ落とす解法で解きました.

大問3.代数の連立一次方程式

(拡大係数行列の階数)=(係数行列の階数)が成り立つ場合とそうじゃないときで場合分けして解くだけ.東工大のいつものやつ.
でも,行基本変形長いし,場合分けも多くなって時間が奪われる.
計算ミスしてなかったら解けた.

大問4.固有値求めて,固有ベクトル求めて,計算するだけ

20分かけて計算合わず,大問1個を丸々落とす.もう固有値が出なさ過ぎて,1瞬諦めて,他の問題を検算したりもした.
過去問の中でもトップレベルに簡単な問題です.

全体的な難易度としては,圧倒的に易化

去年の数学がめちゃくちゃ難しかった.直和分解を知っとる高専生がどこにおるんかって問題やった.重積分も途中式がめちゃくちゃ長かった.真剣に解いたら,3時間半かかった.さらに,数学の先生に見てもらうと普通に間違えとった.おそらく去年,平均点が下がりすぎために,今年は少し簡単にしたのではないか.直近3年分の極地問題に関しては場合分けやったりめちゃ難しかった.今年はどんな難しい極地問題がくるのかと覚悟していたら,陰関数を知っとけばめちゃくちゃ簡単って問題やった.それ以外も全然いじってない問題ばかりやった.

数学終わって,大問1個をそのまま落としてしまいかなり絶望しましたが,化学と英語で取り返すつもりでした.周りの受験生と部分点も含め30点ほどの点差を付けられたと思います.

物理

大問1.力学

圧倒的易化
基礎問題やけど,問題数が多い

最後の「周期を最大にするためにQの重さの質点2個をどこに追加すればよいか」の問題だけ解けなかった.答えは,二つとも一番下に重ねて描く,です.周期の公式的にLが伸びれば,周期も伸びる.一番下に2つ置くことで,系の重心が最も下に変化することになる.つまり,Lが伸びる.質量はすべて重心に集中すると考えるから.両サイドの一番上に置くと重心が上に移動し,Lが小さくなり周期が減ってしまう.考える時間なくて,直観で上の端っこに左右対称に一個ずつ置いてしまった.質点を二個も追加するところがいやらしい.ちゃんと原理をわかっとかな,2つを重ねて描くっていう考え方はできん.1個じゃなくて,あえて2個追加するってところで,運で点数を与えんようにしとる.帰りの新幹線で答え思いついた.

8割のでき

大問2.電磁気

圧倒的易化
基礎問題やけど,問題数が多い
最後以外解けた.
8割のでき

大問3.熱と波,音の複合問題

ヘリウム吸ったことによって声の高くなる「ドナルドダック効果」を式で判定量的に求める.めちゃくちゃ誘導がついとるけど,求め方が全然わからない.
出来は2割

今年は,明らかに問題作る人が違った.傾向が全然違った.大問3にたどり着いた時点で70~75分経過していて,大問3はよくわからんかった.でも,大問3は間違いなく全員解けてないはず.全然心配はせんかった.

化学

大問1.無機化学(元素の性質,原子軌道)

圧倒的易化
大問1簡単すぎて,試験スタートと同時にびっくりした.過去,東工大でこんな簡単な大問は見たことがない.
7割のでき(運良ければ8~9割)

大問2.無機化学(配位化学)

大問1で余裕ぶっこいていると,二枚目に配位化学がきて絶望 配位化学なんて,あらゆる過去問を解いてきて,どの大学も出してなくて見たことがなかったので,あんま勉強してませんでした.
2割のでき

大問3.物理化学(量子論)

量子論はどこの大学もほぼ出してないと思います.東工大は直近2年分で出ていたため,3年連続はないだろと思いつつも,対策していたが,意味わからん問題を出してきた.
3割のでき

大問4.物理化学(熱化学,反応エンタルピー)

意味わからん問題やった.でも,1個ずつ見れば簡単なこときいとった.
6割のでき

大問5.有機化学

難化
難化というより,めちゃくちゃ微妙化.曖昧な問題を出してきた.今までの知識を総動員してほぼ解いた.
2~8割のでき,どのくらいあっているのかがわからない.

大問6.有機化学

大問5と同じく.
ジアゾカップリングの問題でナフタレンに-Onaついたやつの配向性を知っとる奴なんかおるか!!!と思いました.保護基も出してきました.保護基は京大の1問しかみたことはありませんでした.
2~8割のでき,どのくらいあっているのかわからない.

全体的な傾向が変わりすぎ,作る人が明らかに違う
有機化学が何点取れているのか全く分からない.今見返せば全体としてぼちぼちな出来だが,試験受けた後はと2~3割の出来やと思い込んでいた.1年4カ月かけて勉強した割に,全然意味わからん問題ばっかだされて,全然力を発揮できず

初日目終了し,かなり絶望しました.外にいた留学生受験生に話を聞くと,モンゴル出身の留学生(名前は出さないけど,モンゴルでは超有名な名前)が,「僕なんて化学は最初から1割が目標だよ」と言っていました.その言葉を聞いて,みんな取れてないからいいかと気持ちが楽になりました.明日の英語で7割取れれば合格するだろうという思いでした.

英語

前日のミスを取り返すべく,寝不足でしたが,アリナミンVとモンスターをぶち込み,取り組む.高3の赤本より,めちゃくちゃ簡単.簡単すぎて,周りとは点差ついてないかもと心配した.

英作文は解答用紙に8本ぐらい線が引いてあった.文字数指定はなし

「Describe a time when you felt motivated about your future. Who or what events inspired you? Answer in English.」

解答

「私の夢は影響力を持ち,世界平和に貢献することだ.私はいつも友達を励ましてmotivatedさせている.先月,私の親友の一人が筑波大学の編入試験に合格した.彼は“君のおかげで試験に合格できた.君はもうとても影響力を持っているよ!”と私に言った.私はとても嬉しかったし,夢を叶えるためのやる気がとても出た」

これを,英語で5行くらいで書きました.自分にもってこいの内容だと思いました.
 
できは低くて8割
英語まで終わり,化学で点数を稼げんかったし数学は点を落としたけど,たぶん合格したと思いました.

面接

面接の内容を口外しないようにと口止めされたという体験談もZENPENで見かけましたが,私は何も言われてないので,詳しく書きますね.

面接官は二人で,片方は調査通り経営工学系長の教授でした.

  1. 志望動機 東工大を選んだ理由と経営工学系を志望する理由
  2. 志望した具体的なきっかけはある?(1,2に関しては深堀される可能性大.なぜ専攻を変えるのかが先生たちは一番気になるところ)
  3. 試験のできは?
  4. 大学に入ったあとの、修士だったり博士だったり、プランはある?
  5. 最後に何か質問ある?

面接官は初日目の数物化の試験の成績を持っています.試験のできを聞かれたときに,

「数学は大問1個を丸々おとしたので,部分点も引かれていると6~7割 周りと2,30点の差をつけられたと思う」

というと,面接官はうなずいていました.

「物理は大問1,2大体解けて,大問3は全然解けてないので6~7割 大問3はほぼみんな解けてないはずだから物理に関しては心配ない」

というと,面接官はうなずいていました.

「化学は一番勉強してきたけど,傾向変わりすぎて良くて2~3割」

というと,面接官がピタッと止まって,手元の点数用紙を見直していました.
このことから,化学もまあまあ取れているのではないかと思い,安心しました.

化学がぼちぼち取れているのであれば,私の上に20人もいるはずがないと思い,面接が終わりほぼ合格したつもりになりました.結果発表は2週間後でしたが,3日後には,先生たちに合格の報告メールの下書きを書いてしまいました.

私の面接時間は20分ちょいあったと思います.面接は予想解答を一応作成してはいましたが,2番の質問は想定していませんでした.練習はせずに行きました.もともとおしゃべりなので,しゃべり過ぎがちでした.序盤に,「質問してないことは話さないで」や,「簡潔にお願い」だったり言われましたが,全体として,しっかりアピールできたのではないかと思います.しゃべりすぎて,そのしゃべったことをまた深堀されてという感じで長引いてしまいました.先生も,私の話し終わる瞬間に遮るように次の質問に行っていました笑笑

次の人は10分くらいで終わってました.

東工大の面接点はほぼないという噂ですが,なんとなく,少しはあるような気がしています.毎年,機械系と電気電子系だけで10人近く合格しますが,もう少し多くてもいいんじゃないかと思っています.試験の性質上,情報コースの出身の人で,機械や電気の人より試験の点を取れる人があんなにいるとは思えません.合格発表もまあまあ遅いので,面接点で少し調整されるのではないかと個人的に思います.でも,基本はほぼ試験の成績がベースだと思います.

後輩に伝えたいこと

ZENPEN史上過去一の長さを書きました.

「東工大にはこんなやつが受けに来るのか!!!」とみなさん読みながら,思ったかもしれません.ご安心ください.こんなやつはほぼいません.私は,2つ上の兄と4つ上の姉が高専に通っていたため,兄と姉の姿で,常に自分の未来の姿が想像でき,高専生活で次に何が必要となるかの情報も誰よりも早く手に入れていました.本当に感謝です.

東工大は全系試験科目が共通の総当たり戦で工学部編入試験の中でも一番範囲が広いです.受けると覚悟を決めた瞬間から自分の専門外との戦いです.ですが,広すぎるあまり,誰もカバーしきれません.基本受験生の9割は物理か化学のどちらかを捨てます.400点の6割を取れれば,確実に合格します.5割取れればたぶん合格できます.なんなら,数学と英語で満点取れば,合格ラインです.化学系じゃない学科の実際のほとんどの受験生の目標点は,数学8割,物理8割,化学2割,英語6割の全体6割みたいな感じでしょう.私は何としてでも合格するために,全教科8割以上を目標に首席合格をめざしていました.専門外の化学も,化学科と同等かそれ以上には仕上げました.

私は,試験範囲をカバーしきって,もう勉強することがなくなって,試験直前に勉強してない自分に心を病みました.過去1のメンタルでした.睡眠時間は試験前2か月間の睡眠時間は平日8~9時間,休日は11時間程度,夏休みも11~12時間でした.正直4年の12月の段階で,合格がする道筋が見えてきて,春休み終わりには問題の相性良ければ今受けても合格できると思っていました.このまま勉強したら,試験の2か月前に全部試験範囲をカバーできるのがわかってしまいました.(実際は1カ月しかあまりませんでした) 

東工大は時間をかけて勉強すればするほど最も受かりやすい大学だということを知っておいてください.広大や電通大など範囲が狭く問題の難易度もそれほど高くない大学はみんな試験でほとんど点が取れるため,合格点が8割を超えてきたりします.つまり,数学で1問計算ミスをしただけで落ちるんです.私はそんな形で第一志望に落ちるクラスメイトをたくさん見ました.

(ちなみに,今年は,中堅国公立に受験生が集中しました.私の安易な推測ですが,我々は2年の終わりからコロナが始まり,3,4,5年で高専祭も体育祭も修学旅行も企業訪問やインターンも留学もカラオケもボーリングも満足にできず高専生活を自由に遅れなかった世代です.みなさん,まだ学生生活をエンジョイしたいのではないでしょうか.そこで,中途半端にみんな中堅国公立を目指してしまい,全員考えが被ってしまった.広大の機械は私のクラスだけで定員の人数が受けに行きました.倍率は例年の2~3倍だったそうです.友達は,計算ミスで数問落としただけで不合格となりました.)

ですが,東工大は落としまくっても受かります!!!カバーさえしてしまえば,問題自体は極端に難しすぎるってことはありません.私は,ほとんどカバーした結果,かなり落としましたが合格しました.

この体験記は参考にならないかもしれませんね.まだ時間の残っている後輩はよかったら,覚悟を決めて頑張ってみてください笑 参考書の欄に詳しく勉強法を書いています.私は経営工学系に行くために,一切使わない物理と化学を極めました.ほんのちょっとだけ世界の原理を理解できたような気がします.

私は,読み書き間違い,計算間違いも非常に多いですし,集中力もそこまでもちません.そのため,1年5カ月を犠牲にして,だらだら勉強をしました.本番で計算ミスをしてしまっても確実に合格できるように勉強をしました.

みなさんは自分なりの点数の稼ぎ方で合格ラインを超えてください笑 ここまでしなくても東工大は合格できます笑

私は高専に入学以降,国際交流を軸に高専生活を過ごし,計28か国の人々と英語で交流を行ってきました.高専のうちに短期留学で東南アジアは制覇するつもりだったのですが,結局行けたのはタイと韓国だけでした.東工大では,高専で出来なかったこと達を全力でしてまわりたいと思います.

東工大は海外のトップ校と提携を結んでいます.私は,中国の清華大学に交換留学し,修士はフランスのグランゼコール ポンゼショセとのダブルディグリーにも進むつもりです.まだ私もわかりませんが,東工大に行くとものすごく可能性が広がると思います.頑張って勉強してみてください.笑

オススメの参考書

数学

メイン

4つのテキストを並べられて多いように見えますが,そんなことはないです.

東工大は数学の範囲は狭いので,過去問をまず10年分見て,その範囲を狙い撃ちで解いていってください.東工大だけならそれで充分です.ちなみに,7年前までは微分方程式は頻出でした.一応勉強しておきましょう.微分方程式は難しい問題は全然出ません.

もちろん,基礎ができない方は基礎から固めてください.私はもともと学校の勉強を頑張ってきていて,なおかつ,TAをしていて下級生に数学を教えたりしていたので,ほぼ全範囲を人に教えることで復習も定期的にされていました.数学の基礎はがちがちに固まっている人間でしたので,最初から,過去問は数問解けました.

サブ

(電通大と東工大のベクトル空間の範囲を補うためときどき参照した)

物理

力学メイン

この4つがあれば,東工大の問題パターンはほぼカバーできる.多いと思うかもしれないがこの4つは問題がお互いに半分以上被っている.東工大の物理は京大みたいにまじで訳の分からない問題は出してこない.だから,頭の中の問題パターンを増やせば,ほぼ対応できるはず.

電磁気メイン

過去10年分ほとんどこの中から出ている.絶対に過去問と被らないところから出てくるから,この演習の難しいところで,なおかつ,大体30~45分で解けるような問題を解いてください.

東工大は毎年,問題の流れにそっていくつもにまたがる範囲の問題を出してきます.その流れを意識してください.「こことここは違う単元だけど,この流れで問題を繋げてきそうだな」とか「違う単元の問題だけど,図が似ているからつなげられるな」とか

電磁波は東工大(平成23年)に出ています.京大にも最近出ています.ほぼ出ることないので捨てました.磁性体は阪大だけ二回出していて,軽く解きましたが,ほぼ出ないので気持ち半分捨てました.

電磁気サブ

上の三つの参考書では電気回路は完璧にはカバーできません.私は過去問の四年くらい前に出ているため,今年はほぼ来ないだろうと思いました.載っている演習を解いて,旧帝大の過去問を解くだけにしました.複素数を使った計算は編入試験の電磁気では出ません.

電通大の電磁気学の授業がYouTubeで公開されています.これは,もう,最高ですよ

熱力学メイン

波動メイン

波動サブ

これはほとんどせんでいいけど,P48の音波の問題は,去年の物理大問3とほぼ同じ問題

大問3は熱力学と波動のどちらがでるのかと,迷うと思います.

令和5年(今年) 熱,波,音の複合問題
令和4年 波動,伝わる速度の公式導出,熱力の知識も必要.式変形が必要だが誘導に従えば全然解ける.本番にこれが来たら,解けないかも
令和3年 波動,音(オシロスコープ)
令和2年 熱力学,序盤の簡単なやつ
平成31年 熱力学,各種サイクル
平成30年 熱力学,しっかり理解していればめちゃくちゃ簡単なP-V線図の中から線を選択する問題
平成29年 熱力学,カルノーサイクル 平成28年は波動方程式
平成27年 熱力学,簡単なエンタルピー計算も
平成26年 波動,ほぼ熱力でもある複合問題
平成25年 熱力学
平成24年 波動,音の範囲からオシロ,うなり,振動数を求めたり
平成23年 熱力学
平成22年 熱力学,熱化学にすこし近いかも
平成21年 熱力学,ヘルムホルツ
平成20年 熱力学
平成19年 波動,波の伝わりを描いたり
平成18年 波動,光
平成17年 波動
平成16年 熱力学
平成15年 熱力学
平成14年 熱力学
平成13年 熱力学 カルノー効率
平成12年 熱力学
平成11年 波動,光
平成10年 波動,光の屈折とか

絶対に過去問と絶対に被らないところから出てきます.もうそろ熱力のマクスウェルの関係式や,難しい式変形も来てもいいのではないかと思い,「基礎物理学演習Ⅰ サイエンス社」と阪大の熱力の過去問で対策しました.波動ももうそろ,光の範囲が帰ってきても来てもいいかもしれないと思い,「基礎物理学演習Ⅰ サイエンス社」と東北大の過去問で最低限の勉強をしました.

化学

化学全般メイン

化学する時間あまりないって人はこの2つだけきわめてしまえば,化学2,3割は行けると思う.めちゃくちゃ有能.特に最初の量子論と化学結合のところ

有機化学メイン

有機化学サブ

無機化学メイン

配位化学の範囲はしなくていいと言いたかったのですが,ついに,今年出てしまいました.できる人はカバーしましょう

無機化学サブ

物理化学メイン

物理学サブ

英語

メイン

TOEIC対策本

英検準1級と1級の対策本

東工大の英語は,TOEICより,英検です.準一級をぼちぼち合格できるレベルであれば,編入英語は大体解けると思います.高3が受ける赤本は,英検1級には及ばずとも,準1級をよっゆうで合格レベル,です.高3の和訳問題は,編入試験は並べ替えになって簡単になってます.

以上,東工大の対策をしまくったやつが,かなり,完璧な対策を書いておきました.

ほとんどの人たちが,「そんなに解いてる時間はねえよ!!!」と思ったことでしょう.この中から自分の点数とる範囲を選んで,勉強してね笑

まずはどの大学も過去問を見るところからスタートです.試験に出ないような無駄な勉強は極力避けてください.
頑張ってね