編入体験談

2018年度: 名古屋大学 工学部 化学生命工学科

自己紹介

[名前] よっしー@弱小ガノンドルフ使い
[出身高専] 米子高専 物質工学科学科
[学科順位] 3年7位 4年12位
[受験の年] 2018年
[受験大学 受験科目]  名古屋大学工学部化学生命工学科 数英物化 専門
[併願大学] 農工大工学部化学システム工学科 岡山大学工学部材プロ
[部活や資格]  合唱部(幽霊) TOEIC 705点
[その他経歴](受験時の情報)高専3年次にトビタテでバンクーバーに行ってました。
[現在の活動] プログラミング勉強してます。HTML, PHP
[SNS] twitter: @okyman106

受験内容

動機

企業の研究職で働くために大学院卒の学位が欲しかったのが主な理由です。また、触媒工学に興味があったので名古屋大学を第一志望として選択しました。また、不純な動機かもしれませんが、「旧帝卒ってかっこよくね」とも思っておりました。

1~3年

受験勉強は一切せず、その代わりに英語弁論やトビタテを利用して留学を経験した。唯一、編入試験に生きたことと言えば、DUOをしっかり読み込んだことであった。3年生のころ英語の先生と仲が険悪になり、授業中はDUOを開いて熟読していた。

4年

4年前期

徹底研究をはじめたが半年間かけて2週をした。過去問を収集したがこの段階では、収集で満足していた。

勉強時間2時間/week

4年後期

数学は過去問特訓を2か月ほどで2週した後、名大と農工大の過去問に取り組んだ。学年末に名大の過去問を解いてみた結果、5割ほどしか解けなかったためかなり焦っていた記憶がある。線形幾何を苦手としていたため、そこを特に重点的に勉強した。

2~5時間/week

春休み

数学は名大、農工大の過去問を二周した。線形幾何を重点的に勉強する一方、比較的得意であった微分方程式や確立など確実に点が取れるところを増やすように努めた。

物理は過去問を見て、傾向を調べたのち、サイエンス社の物理学演習ⅠⅡを周回した。力学アレルギーを発症したが、電磁気は比較的得意ということが分かった。春休みまでに各公式を理解し、導出できるよう努めた。

化学は過去問を一通りこなした程度であった。
化学は割とできる方であったため、名大の過去問を解いてみたところ7割程度は取れていた。しかし、高校化学の範囲が課題だと明らかになった。

10時間/day

5年

5年4~6月

数学&物理:東北大、千葉大、電通大、東工大の過去問で実践力を鍛えた。

化学:高校化学の範囲を鍛えるため、化学の新演習と高専の化学を勉強した。
英語:各大学受験1か月前にその大学の赤本を2年分解いた。

10時間/day

5年7月

名大の受験1か月前になり、復習として名大の過去問や使用していた参考書の周回をした。

試験当日

試験内容

数学

・偏微分の公式の導出の問題
・確率:4桁の10進数で同じ数字が並ぶ確率
・行列:トレースの基礎的な問題
・不定積分:tan(x/2)=tと置いて解く問題

英語

・自動運転の是非に関する連邦と自治体の議論や取り組みに関する長文
・和文英訳と英文和訳、各5問づつ

物理

・力学:台上に質点があり、大学dv/dtで運動する際の質点が台から離れるための条件。また、台の運動が単振動する場合の条件
・電磁気:2つの点電荷の及ぼす電界と電位、最大電界を求める問題
     平板コンデンサの上の平板がθだけ傾いた場合の電気容量を求める問題

化学

・ダイヤモンドに関するごく問題と結晶構造や導電性について黒鉛と比較する記述問題。
・フタル酸についての語句問題
・有機の反応式:diels alder反応、マルコフニコフ則、サリチル酸と無水酢酸の反応

面接

面接官3人に対して行われた。以下質疑内容。

・志望動機
・名大に入った後にしたいこと
・今後の進路

口頭試問

A4の用紙に化学に関する様々な項目が記載されており(芳香族、高分子、量子化学など)、その中から1つ選択し、それに関する問いに答えるものであった。私は触媒を選択。

・実際の工業化で用いられる触媒反応を2つ(ハーバーボッシュと接触法)
・現在のハーバーボッシュでは鉄触媒でなく、何が使われているか(Ru触媒)
・Ru触媒を用いることにより、これまでハーバーボッシュ法で問題であったどの部分が解決されたか(高温条件)

面接自体は一切圧迫感を感じず、非常に和やかな雰囲気で行われた。

後輩に伝えたいこと

私は勉強の(本格的な)開始が5年春休みと遅かったですが志望校に合格しました。それにあたって心がけたことは「一日10時間勉強する」ということです。

つまり、勉強を習慣化させることをまず初めに意識することが大事だと実感しました。他にも、編入する仲間の存在も重要だと思います。クラスにはいませんでしたが、他学科や他高専にそういった友達がいたため、彼らを仮想のライバルとしたことも好影響をもたらしました。

近年ではstudy plus(通称スタプラ)と呼ばれるアプリも存在し、編入界隈もにぎわっております。私はマメでなかったため、記帳せずそのまま消えていきましたが、今思えば続ければよかったと思っております。以上、困ったことがあれば@okyman106まで

おすすめの参考書

数学

  • 編入数学徹底研究(櫻井基晴 著、聖文社)
  • 編入数学過去問特訓(櫻井基晴 著、聖文社)

上二つはマスト

物理

  • 基礎物理学演習ⅠⅡ(永田一清 著、サイエンス社):定番
  • 詳細物理学演習 上下(後藤憲一ら著、共立出版株式会社):編入試の類題多し

化学

  • 化学Ⅰ・Ⅱの新演習(卜部𠮷庸 著、三省堂):高校化学はこれで対策可
  • 高専の化学問題集(笹本忠 著、森北出版株式会社):良問多し